福岡の園児から風船で届いた種、大輪に開花 八幡浜・宮本さん、大病患うも約束守る

福岡県の保育園の園児から届いたヒマワリの種を開花させた宮本さん

 2023年11月に福岡県小郡市の小郡中央保育園の園児が風船と放ったヒマワリの種7粒を拾った八幡浜市大平の宮本正敏さん(83)と妻治子さん(80)が、園児たちとの約束を果たし、ヒマワリの花を咲かせた。現在5本が開花しており、宮本さん夫妻は「責任重大だった。きれいに咲いてくれて良かった」とほほ笑み合っている。

 海が見える家の前の花壇に移し替えて以降は、草を引く程度で、特に水やりもせず、手をかけられていなかった。

 というのも、宮本さんは今年2月、山で狩猟中に転倒し脳梗塞と診断されたからだ。約2カ月入院した後、現在は家でリハビリ中で、治子さんも介護で手いっぱいだった。それでも何度も花壇に足を運び「成長を見守るのが楽しみだった」と話す。

 6月中旬、5本が花を咲かせ、残る2本もつぼみを付けている。夫妻は「ええ子やった。1人で育ってくれた」と目を細める。

保育園から届いた園児の写真や手紙を見ながらほほ笑む宮本さん夫妻

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