ジャパン・フィルムコミッション 佐世保でシンポジウム 「長崎の魅力」テーマに 本県でロケ 監督ら登壇

九十九島観光公園のロケの様子などが紹介されたシンポジウム=佐世保市民文化ホール(佐世保観光コンベンション協会提供)

 映画やドラマなどのロケ支援に取り組むネットワーク組織「NPO法人ジャパン・フィルムコミッション」(JFC)の本年度総会が佐世保市であり、「映画・ドラマから切り取る長崎県の魅力」をテーマにしたシンポジウムが開かれた。
 佐世保では佐世保観光コンベンション協会が市観光課、県観光連盟と連携しながらロケ支援に注力。昨年度は200件以上のロケがあり、ロケ地を巡る“聖地巡礼”なども展開されている。また、8月には佐世保がモデル地のアニメーション映画「きみの色」が公開されることなどから、総会が佐世保で開かれた。
 旧海軍佐世保鎮守府凱旋(がいせん)記念館(市民文化ホール)で20日に開かれたシンポジウムには全国の会員や市民ら約200人が参加。ともに佐世保がロケ地となった映画「坂道のアポロン」の三木孝浩監督、テレビドラマ「君が心をくれたから」の松山博昭監督がゲストとして参加したのをはじめ、県フィルムコミッションの上島宏太さん、佐世保観光コンベンション協会の横山亜津子さんが登壇した。
 松山監督は九十九島観光公園の魅力を強調し「佐世保でしか撮影できない場所だった」と感想。三木監督は「愛情を持って接していただき、キャストやスタッフにとっても、いい思い出となった」と振り返った。
 この後、同市松浦町のJAさせぼホールで、撮影支援による地域活性化などが評価対象となる昨年度のJFCアウォードの授賞式があり、「君が心をくれたから」を誘致した県フィルムコミッションが優秀賞を受賞した。最優秀賞には、映画「翔んで埼玉~琵琶湖より愛をこめて~」の滋賀ロケーションオフィスが選ばれた。
 21日はロケ地ツアーがあり、テレビドラマ「17才の帝国」の舞台となった旧佐世保無線電信所(針尾送信所)などを巡った。

ロケ地ツアーで針尾送信所を見学する参加者=佐世保市針尾中町

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