電気・ガス料金の負担軽減策、8月から3ヶ月間再開。しかし、なぜこのタイミングなの?

6月26日(水)の「おはよう寺ちゃん」(文化放送)では、水曜コメンテーター・経済アナリストの森永康平氏と番組パーソナリティの寺島尚正アナウンサーが、政府が電気・ガス代の負担軽減策を8月から再開するというニュースについて意見を交わした。

岸田総理は21日、事実上の通常国会閉会を受けて総理官邸で記者会見し、物価水準の高止まりで家計の負担が大きいとして、2段構えの経済対策を実施すると表明。第1弾として、5月分で終了した電気・ガス代の負担軽減策を8〜10月の3ヵ月に限って再開し、ガソリン代の補助も年内いっぱいは継続するとした。

寺島尚正アナ「改めて森永さん、この負担軽減策、いかがでしょう?」

森永康平「まあ、やらないよりはマシだと思うんですけども、じゃあ何で6月使用分からやめたの?っていう話があって、一般的には6月7月って暑くなるんで、皆さんクーラー使うと思うんですよ。そこ止めちゃうんだって話で、8月9月10月っていいますけど、9月10月は徐々に涼しくなってきて、逆にクーラー使わないじゃないですか。今度は11月から寒くなってくるから暖房を入れるわけで、何なの?って言う(笑)。やらないよりはマシだと思いますよ。ですけど、一番クーラーを使う時期なんじゃないの?っていうところと、これからむしろ暖房で電気代を使うんじゃないの?っていう、そこの期間が抜けているっていうのは、どうなのかな?って思いますよね」

寺島「そうですよねえ。国民の誰もが使うエネルギーに対する支援策。これまでにも延長が繰り返されてきました。電気・ガス料金の補助は、令和5年の1月使用分から適用され、同じ年の9月使用分で終了する予定だったのが、補助を縮小して延長されていました。縮小はしましたけれども、一応延長はしてたんですよね?」

森永「結局、何でしょうね?ラインを決めてないわけですよ。何がどうなったら補助を始めて、何がどうなったら終わるのかっていうのがわからないまんま進めてしまっているから、何か急に『6月からやめます』って言ったかと思ったら『8月からまた再開します』って言ったりとか。よくわからないですよね、方針が。そうすると結局支持率を見ながら、選挙のタイミングを見ながら、みたいなことでやってるんですか?って、思われても仕方ない」

寺島「そう映りますもんねえ。これ、たらればになりますが電気・ガス代、この数字っていうのは何を見ておけば良かったんですか?」

森永「今回の件なんか見てても、8月~10月の補助金って、大体月1400円ぐらいの軽減になりますけど、今回値上げした再エネ賦課金(再生可能エネルギー発電促進賦課金)と同額ではないですけどかなり近いんですよね。だから政策って僕、シンプルであるべきだと昔から言ってるんですが、だったら再エネ賦課金を見直した方がいいんじゃないの?って思うんです。でもそこには手をつけずに補助金を出すっていう行為に対して批判が集まるわけじゃないですか。だからもっとシンプルに、賦課金を見直しますとか、そういう形にすればいいんじゃないかなって思いますけどね。結局何を見て、何を第一に政策を考えているんですか?ってことで、国民の生活を本来は一番最初に見なきゃいけないんだけれども、利権だったりとか、支持率だったりとか。それは政治家にとっては大事なのかも知れないけど、国民からしたらそんなものが第一優先っておかしい話だろってところで、やっぱりこのあたりは声を挙げていかないとなって思います」

© 株式会社文化放送