北朝鮮、朝鮮戦争白書を発刊…米国の殺りく蛮行の被害額だけで78兆ドル=韓国報道

北朝鮮が朝鮮戦争勃発から74周年を迎えた25日、戦争当時と戦後の核による脅威などで米国が与えた被害が甚大だと主張する白書を発刊した。北朝鮮は6月25日を「米国反対闘争の日」に制定し、対米報復の意志を固めた。

朝鮮中央通信の報道によると25日、北朝鮮外務省の米国研究所は「規模と持続性、悪らつ性において極悪非道極まりない蛮行を犯した歴史的事実に関する資料」を盛り込んだ白書を出したと明らかにした。

白書は、米国が戦争が勃発した1950年から最近に至るまで、北朝鮮を狙った「核による脅威・恐喝を階段的に拡大強化」しているとし、「我々人民に消せない傷を残し、共和国の安全環境を深刻に侵害した」と主張した。

さらに「戦後に生まれた新世代までも米国の核による脅威・恐喝の的になり、核戦争練習騒動の火薬の匂いを嗅ぎながら育っている」とし「ますますひどくなる米国の核脅威で我々人民が受けた精神的被害は何としても補償できない」と主張した。

白書は米国が戦争期間に犯した「殺りく蛮行」により124万7870人が死亡、91万1790人が拉致、39万1740人余りが行方不明になったとし、これにともなう被害金額は16兆5千334億ドル(約2640兆円)に達すると主張している。

また、戦争前後のテロ・生物化学戦・プエブロ号事件・板門店事件などにより、1945年から2017年までに29兆3540億ドル(約4680兆円)に達する物質的・経済的被害を受けたと付け加えた。

この他にも、負傷者と障害者の発生による損失と、正常に経済活動を行えなかったことによる損失などを合わせると、被害金額は78兆2037億ドル(1京2485兆円)と推算されると主張した。

米国研究所は「米国は自分の犯した罪に対して謝罪し補償することなく、朝鮮民主主義人民共和国に対する違法かつ無道な主権侵害行為を全方位的に敢行している」と非難した。さらに「米国の罪行を丸ごと決算するその時だけを待っている」として「『血には血を』、これが私たちの妥協することのできない被害補償基準であり、絶対不変の報復意志だ」と明らかにした。

© エイアイエスイー株式会社