12日間66万円!この夏、中国の若者はパリ五輪観戦を目指す

今年の夏に開催されるパリ五輪を見るために、中国の若者は必死になっている。写真はパリ。

高額で転売されているチケットを買い、オンラインで安い民泊施設を探し、19時間もかかる乗り継ぎ便に乗り、12日間の行程でかかる費用は3万元(約66万円)にもなる。今年の夏に開催されるパリ五輪を見るために、中国の若者はこれほどまでに必死になっている。

北京市民の凱さんはオリンピックのチケット代金を支払って、やっと一息つくことができた。7月30日は卓球混合ダブルスの3位決定戦と決勝戦が行われる日で、迷いに迷った末、人民元で3700元(約8万1000円)を支払って両試合のブロックCのチケットを購入した。「手数料を入れても、チケット価格はもともと1枚150ユーロ(約2万6000円)前後。でも、迷った末にやっぱり見に行くと決めた時には、見たかった試合のチケットはほぼ完売だったので、ソーシャルコマースプラットフォームの『小紅書』や中古品取り引きプラットフォームの『閑魚』などで高額転売されているチケットを買うしかなかった」と話す。

凱さんによると、「他の費用と比べて、やっぱりチケット代が高い。パリのホテルもすごくお金がかかるので、友達と民泊施設に泊まることにした。最終的には、友達2人と一緒に泊まれる民泊施設を見つけることができ、1人1日当たり400元(約8800円)くらいになった」という。

飛行機を直行便にするか乗り継ぎ便にするかでも、友達と相談して19時間近くかかる乗り継ぎ便を選んだ。航空券は往復約6000元(約13万2000円)という。凱さんは「浮いたお金でより多くの試合を見られる。最終的に、チケット料金を含め、12日間でかかるお金は1人3万元(約66万円)くらいになった」と話した。

サッカーのワールドカップ(W杯)にパリ五輪が加わり、今年の夏は欧州旅行の人気が高い。携程旅行網のデータを見ると、今年はW杯とパリ五輪が開催されることから、欧州旅行商品への注目度が上昇し続けている。現在、夏期のオーストリアとドイツへのツアーの予約がどちらも2倍以上増加し、フランスなどへのツアーの予約は2倍になり、フランスでの貸切チャーター車による旅行の予約は前年同期比で52.38%増加した。

宿泊施設情報サービスのAirbnb(エアビー)が20日に発表したデータを見ると、24年のパリ五輪とパリ・パラリンピックの開催期間中、エアビーのプラットフォームで紹介しているパリ周辺の宿泊資源の予約件数が前年同期の6倍以上になり、世界160カ国・地域から予約が入っている。そのうちアジア太平洋地域からの予約の増加率がとりわけ高く、増加率トップは中国で、オーストラリアや英国、日本、韓国などを上回るという。(提供/人民網日本語版・編集/KS)

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