悔し涙を“うれし涙”に 桑木志帆は昨年PO敗戦のリベンジへ「絶対に成長している」

昨年大会のリベンジを狙う桑木志帆(撮影:佐々木啓)

<資生堂 レディスオープン 事前情報◇26日◇戸塚カントリー倶楽部 西コース(神奈川県)◇6697ヤード・パー72>

前戦の「アースモンダミン・カップ」は悪天候の影響で最終日が月曜日まで伸び、5日間競技となった。23位タイで終えた桑木志帆は「3時台起きが4日間あった」とハードなスケジュールを明かす。「なかなか疲れが取れないので、きのうの練習は少しだけにして、きょうも少し早めに帰ってゆっくり休もうかな」。体調を整えることを優先する。

今大会は悔しい思い出が残る1試合の一つ。昨年は首位タイでホールアウトするも、当時19歳だった櫻井心那にプレーオフで敗退。悲願の初優勝を逃し、涙を流した「18番ホール」は、いまでも胸が締めつけられる。“リベンジ”という思いはあるが、意識しすぎてミスにつながることを避けるためにも、“今年は勝つ”という気持ちは心の奥にしまうことにした。

そう思えるのも「去年から比べたら絶対に成長してると思う」という理由があるから。特に成長を感じているのは、「飛距離もそうですし、コースに対する難しさというのが去年よりかは全然楽に感じていて、少々ラフに入っても許せるぐらいラフからの技術も上がっている。あまりフェアウェイにしっかり置かないと思わなくても大丈夫そうです」。技術面の調子が良いのもあり、マネジメントでのプレッシャーはさほどなさそうだ。

今年の戸塚CCは昨年よりも総距離が伸び、ラフも深い。「ショットは結構いい感じに仕上がってきているので、短いホールでしっかりバーディを取って、(2打目で)長いクラブを持つホールはパーをしっかりセーブしてメリハリをつけていきたいと思います」と戦略を立てた。

1年前は悔し涙にそまった舞台。今年の18番グリーンでは、“うれし涙”を流したい。(文・高木彩音)

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