全国的にクマの出没が相次ぎ人的な被害も出ています。福井県内では18日、福井市内の民家にクマが居座り住宅街を騒然とさせました。今年度のクマの出没件数は、統計を開始した2004年以来最多を記録し、6月に入ってからはさらに急増しています。そんな中26日、県猟友会があわら市にクマよけの鈴を贈呈しました。
贈呈式では県猟友会が「鈴を身に着けて安全を確保してほしい」と、あわら市の森市長と甲斐教育長に目録を手渡しました。
贈られたクマよけの鈴800個は、市内8つの小中学校に配られます。甲斐教育長は「本当にありがたく思っている。まずはクマに出会わないために鈴をつけることによって(子供たちが注意する)意識が高まるのではないかと思っている」と話しました。
県猟友会の芦原支部では「例年に比べて出没が多く、危機感がある。猟友会として小中学生に渡すことで防衛ができれば、事故に繋がる確率がかなり減らせると思う」としています。
市によりますとクマの出没は、今年4月から25日までに、例年の約3倍にあたる63件が確認されています。春から夏にかけては、親離れしたばかりの若いクマが徘徊したり、繁殖期に入ったオスのクマが積極的に動いたりする時期だといいます。
市は、クマを見かけたときは落ち着いて目を離さずに、後ろ向きに歩いてその場から離れてほしいと呼び掛けています。
26日は、贈呈式の最中にも「クマが出没した」との情報がありました。午前11時40分ごろ、金津小学校のすぐ横に成獣とみられる1頭が出没、市の職員が爆竹を鳴らして警告しました。
この小学校近くでは最近出没が相次いでいて、学校では、クマの出没が始まって以降、下校時に教員が付き添うなどの対応と取っているということです。