座礁タンカーから化学物質の海洋放出完了 船体撤去求める 鹿児島・口之島

口之島沖でことし4月、韓国籍のタンカーが座礁した事故で、業者が進めていた積み荷の化学物質の抜き取り作業について、十管本部は、化学物質の海洋放出が完了したと発表しました。

この事故は、十島村の口之島沖で今年4月、韓国籍のタンカーが座礁したものです。

タンカーには、ナイロンの原料となる化学物質、「シクロヘキサン」が積み込まれていましたが、船体が折れたことなどで安全に船体から抜き取ることができなくなったため、今月5日から、業者によって海洋放出する作業が続けられていました。

十管本部によりますと、今月22日に、作業が完了し、専門家によるモニタリングで26日、危険性がないことが証明されたということです。

「シクロヘキサン」は、海面に出ると気化し、吸い込むと頭痛やめまいを引き起こす可能性がありますが、現在のところ被害の情報はないということです。

十管は、所有者に船体を早く撤去するよう求めているということです。



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