戦後79年、太平洋戦争の記憶を「今に伝える」展示会が宇城市の不知火美術館で開かれています。
会場には、熊本で空襲を体験した画家が描いた色紙などが展示されていて、戦争の悲惨さを伝えています。
【来場者】
「改めて、戦争は絶対いけないと思った」
会場に展示された12枚の色紙。
宇城市松橋町出身の画家、夏目 信弘 さんが終戦直前に体験した空襲の様子を描いたものです。
血が飛び散った松橋駅の駅舎や並べられた無数の遺体などが描かれています。
また、機銃弾が貫いた柱の一部も展示されていて、戦争の惨状を今に伝えています。
25日から宇城市の不知火美術館で始まった『うき戦争の記憶展』。
戦争関連の資料館の設立を目指す『くまもと戦争と平和のミュージアム設立準備会』が戦争の記憶を次世代に継承しようと企画しました。
【設立準備会 鬼海 洋一 顧問】
「戦争というのは一回始まったら終わらない。しかもその過程の中で犠牲となるのは国民。だから戦争を起こさないことが大事」
「当時の日常の実態、世の中がどのように動いたのか、過去の中から知ってもらいたい」
会場には、特攻隊などを取り上げた当時の雑誌や、宇城市や宇土市周辺での空襲被害をまとめたパネルなどが展示されています。
こちらは、戦時中、子供に出された夏休みの宿題の冊子。戦争で使用する道具を答える問題などが掲載されています。
【来場者】
「若い人たちもたくさん来て見たほうがいいと思う。戦争の恐ろしさを知ってもらったほうがいい」
『うき 戦争の記憶展』は宇城市の不知火美術館で6月30日(日)までです。