「私はずっとゲイでした」退役軍人が死亡記事でカミングアウト「安らかに眠れます」

米ニューヨーク州在住のある退役軍人が6月1日、85歳で亡くなった。

その1週間後、地元紙タイムズ・ユニオンに掲載された死亡記事 に、彼はあるメッセージを用意していた。

「ひとつ、言っておかなければならないことがあります。小学校、高校、大学、人生を通して、私はずっとゲイでした」

*エドワード・トマス・ライアンさん(享年85)*

ニューヨーク・タイムズ 紙によると、エドワードさんは米陸軍に入隊し、ベトナムで任務にあたった。その後は1992年に退職するまで約30年、アルバニーで消防士として務めた。地元ラジオ局の共同設立者でもあった。

エドワードさんは陸軍兵として数々の勲章を受章している。また2001年の同時多発テロの直後、作業員のために炊き出しをするなどボランティア活動に励み、ニューヨーク州から表彰された。

人々から愛され「エドおじさん」と呼ばれていたエドワードさん。「彼は同性愛者が頻繁に差別に直面し、しばしば日陰で暮らしていた時代に成人した。元陸軍大佐のライアン氏は、ゲイであることを公にはできなかっただろう」と同紙は書いている。

*従軍時のエドワードさん*

エドワードさんは死亡記事で、25年連れ添ったパートナーがいたと明かした。彼は1994年に亡くなり、エドワードさんは隣に埋葬された。

「ゲイだとカミングアウトする勇気がなくて、ごめんなさい。家族、友人、同僚から疎外されるのが怖かった。私のような人間がどのように扱われるかを見てきて、どうしてもできなかった。秘密が知られた今、私は安らかに、永遠の眠りにつけます」

エドワードさんの親しい友人、ウィリアム・ブルッキングさんはエドワードさんのセクシュアリティについて、家族や友人はなんとなく気づいていたと話す。

「ただ、彼が生きたい人生を生きられなかったことは辛く思います」

「私の家族のうち、5人がゲイです。娘は女性と結婚しています。理解しているし、批判する気持ちもありません。私の娘が今生きているように、誰もが生きられるべきだと思います」

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