「ウィキリークス」創設者ジュリアン・アサンジ氏が母国オーストラリアに帰国 司法取引で約12年にわたる亡命・収監の生活から自由の身に

アメリカ政府の機密文書を暴露した罪で起訴されていた内部告発サイト「ウィキリークス」の創設者ジュリアン・アサンジ氏が司法取引で自由の身となり、26日夜、母国のオーストラリアに到着しました。

オーストラリアの首都キャンベラの空港に到着したアサンジ氏は、右手を高々と突き上げて喜びを表しました。

アサンジ氏は収監されていたイギリスを発ち、26日朝、アメリカ領・サイパン島の裁判所に出廷。判事が司法取引を認めたため、アサンジ氏はおよそ12年にわたる亡命・収監の生活から自由の身となり、母国のオーストラリアに帰国しました。

オーストラリアのアルバニージー首相は会見で、帰国後のアサンジ氏と直接話をしたと語りました。

オーストラリア アルバニージー首相
「本件が落着して喜んでいます。今夜、アサンジ氏と直接話し、帰国を歓迎しました」

アサンジ氏は、2010年創設した「ウィキリークス」でイラクやアフガニスタンでの戦争に関するアメリカ軍の機密文書を次々と公開。別の事件でイギリスの警察に逮捕され、保釈中の2012年からロンドンのエクアドル大使館でおよそ7年間籠城しました。

その後、アメリカ当局によってスパイ防止法違反などの罪で起訴され、イギリスで収監されていました。

アサンジ氏が自由の身になり、オーストラリアへ帰国したことについて、アメリカのカービー大統領補佐官は26日、「ホワイトハウスは何も関わっていない。司法省の管轄だ」と強調しました。

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