今治市消防本部で内示前の人事異動案が内部流出 執務室に無断侵入し文書閲覧 職員ら懲戒処分

 愛媛県今治市消防本部は26日、消防本部で内示前の人事異動案が職員間に内部流出していたと発表した。今年2月に上司の執務室に無断で侵入し、4月1日付人事に関する文書を無断で閲覧するなどした男性一般職員ら3人を26日付で停職や減給の懲戒処分にした。消防本部は「異動発令への影響はなかった」としている。

 処分は、文書を無断閲覧・拡散した30代職員が停職2カ月、拡散に関わった30代職員が減給10分の1、3カ月、20代職員が同1カ月。監督責任を問い、上司のいずれも50代の次長級職員ら4人を文書訓告、部長級ら2人を厳重注意の内部処分とした。

 消防本部によると、停職処分の職員は2月上旬、勤務時間中に上司の次長級職員の執務室に侵入し、机の引き出しに保管されていた人事案文書を無断で撮影し、通信アプリで複数の同僚に拡散させた。執務室は無施錠で、職員は「次年度の上司や同僚が誰になるのか知りたかった」と動機を説明している。

 減給処分の職員2人は2~3月、別の同僚から受け取った情報をさらに別の同僚に送信。30代職員は職場のホワイトボードにも内容を記入していた。

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