阪神・豊田寛外野手(27)が26日の中日戦(甲子園)で力量感あふれるプレーを披露し、虎党を大いに盛り上げた。
1―1の延長10回二死無走者から中野に二塁打が飛び出し、サヨナラのチャンス。ここで豊田が植田の代打で打席に立った。
5番手の左腕・橋本に3球で追い込まれるもファウルで粘り応戦。カウント2ー2からの7球目、スライダーを二遊間へ打ち返した。
詰まり気味だった打球は二塁・田中のグラブに収まり、ジャンピングスローで一塁へ送球されたが、豊田は体ごと倒れ込むようなヘッドスライディングで一塁を陥れた。
「もう、とにかくつなごうと思って」
この場面でチャンスを一、三塁に拡大。4番までつないだものの、大山は三ゴロに倒れ無得点に終わった。
サヨナラのヒーローにはなれなかった。終わってみれば、チームは延長12回の末にドロー。ただ、引き分けに終わった激闘の中で豊田が見せた〝がむしゃらな姿勢〟は甲子園のファンを大いに沸かせたことだけは確かだ。