「深刻、何もないくらい」磯焼けが全国的に深刻化 海藻のもととなるカジメ定着へ 藻場の回復に向けた取り組み=静岡

海の海藻がなくなる「磯焼け」が全国的に深刻化する中、静岡県伊東市で海藻のもととなる「カジメ」を定着させる取り組みが始まっています。

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<富戸藻場再生協議会 猪狩克裕さん>
「深刻ですね。何もないっていうくらい無くなってしまったので」

近年、伊豆近海の海では、黒潮の大蛇行や温暖化などの影響によるものとみられる「磯焼け」が進行していて、海藻がない状態が続いているといいます。こうした状況に2024年4月、地元の漁協やダイバー、学生などが参加し「富戸藻場再生協議会」を発足し、藻場の回復に向けた取り組みを始めました。

6月25日は、協議会のメンバーが静岡県の海洋技術研究所で育てた10センチほどのカジメの幼体50株を移植しました。

<富戸藻場再生協議会 猪狩克裕さん>
「元に戻るかどうかはわからないですけど、少しでも今の環境を元に戻せるような方向に進められたらと思ってやってます」

植え付けたカジメは、港の波の静かな場所で、3週間ほど根が定着するまで様子を見たあと、沖に出して育てていきたいということです。

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