【F1】角田裕毅はオーストリアGPも苦戦か マシン改良のつもりが「ダウングレードだ」とマルコ博士

厳しい表情の角田

F1オーストリア・グランプリ(GP=30日決勝)を前に、RBの角田裕毅(24)に暗雲が垂れ込めている。今季は好調が続いていたが、スペインGPではRBのアップデート(改良)が大誤算。予選でQ1敗退の17位と大きく出遅れ、決勝も完走時の自己最低タイとなる19位に沈んだ。

今週末のオーストリアGPは欧州3連戦の真っただ中で、しかもスプリントが開催されるためテストの機会も限られている。そんな窮地で、巻き返しが可能なのか。RBの親チームにあたるレッドブルの重鎮ヘルムート・マルコ博士(81)が気がかりな指摘を行った。

オーストリア紙「スピードウイーク」のコラムで、スペインGPにおけるRBの不可解な低迷に言及。「新しいリアウイングは適切に機能しなかったので古いものを使用する必要があった。この問題は(次の)週末までに解決できるだろう。しかし、それがアップグレードが機能しなかった理由であるかどうかはまだ分からない」と原因が解明できていないことを示唆した。

そして「確かなことは、彼ら(RB)が車と実際のパフォーマンスで〝衝突〟を起こしたこと、つまり実質的にダウングレードだったということだ」と直言。車の性能を向上させるどころか低下させてしまい、もはや〝お手上げ〟状態というわけだ。

26日に配信された「DAZN」の「WEDNESDAY F1 TIME」に出演した角田も「どのパーツが機能していないのかをチームがこの2日間で調べてくれた。それでもまだはっきりとは分かっていない」と悩ましげ。次戦も苦戦は必至か。

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