外国人名乗る女性からメッセージ…ロマンス詐欺で60代男性が1200万円だまし取られる「叔母のデータ通りに運用すれば簡単にお金を増やせる」

島根県警松江警察署は26日、松江市内の60代の男性がSNSを通じた投資名目で約1199万円を騙し取られていたと明らかにしました。

警察によりますと、この男性には去年8月上旬頃、ビジネスマッチングアプリで日本在住の外国人女性を名乗る日本語のメッセージが届き、以後LINEで連絡を取り合うようになったということです。

メッセージの相手は「投資をした方が良い。金融アナリストの叔母がいて、叔母のデータ通りに運用すれば簡単にお金を増やせる」などと誘い、投資で儲けているような写真が送られて来るなどしたということです。

話を信じた男性は、相手が指示したアプリをダウンロードしてそのカスタマーセンターにSNSで連絡し、8月13日に投資金として約4万2000円を指定された口座に振り込みました。

さらに運用の方法や売買のタイミングの説明が届き、その通りにアプリを操作すると利益が出たように表示され、利益分として1万4000円が実際に入金されたということです。
このため投資話を信じた男性はさらに振り込みを繰り返しました。

また男性が金を引き出そうとカスタマーセンターに連絡すると「円の為替レートの変化が大きく手数料が発生した」「検証金が必要だ」などと指示され、結局去年10月5日までに、17回にわたり合計約1199万円を振り込んだということです。

その後「利益が1000万円を超えていて、税金の支払いが必要だ」などのメッセージが届き、男性が「利益で税金を差し引けば」と返すと「その権利がない」と回答されたため、不審に思った男性が去年10月21日に警察に相談してだまされていたことが分かり、このほど男性から被害届が提出されたことで公表されました。

警察によると、今回使われた17件の振込先は個人名義を含め全て別々の口座で、これは典型的な詐欺の手法だということです。

警察ではSNSやネット上で知り合った人から儲け話を勧められたり、お金を引き出そうとしても引き出せず、さらに支払いを求められたりする場合は詐欺を疑い、1人で判断せず相談するよう呼び掛けています。

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