新1万円札の顔「渋沢御朱印」販売へ ゆかりの白河・南湖神社

南湖神社が販売する新紙幣発行記念の限定御朱印(初穂料1500円)

 新紙幣が7月3日に発行されることに合わせて、新1万円札の顔となる渋沢栄一とゆかりがある福島県白河市では、新紙幣発行への期待が高まっている。

 白河藩主の松平定信を祭る南湖神社は、渋沢の援助を受けて1922年に完成した歴史がある。発行日の7月3日には、記念品として限定御朱印とお守りを販売する。

 市や渋沢栄一記念財団(東京都)によると、定信が寛政の改革で行った「七分積金」の資金は、渋沢が明治時代に手がけた養育院やガス事業など東京のインフラ整備に役立てられた。これらの経緯から、定信を深く尊敬していた渋沢は南湖神社の建設に関わったという。

 新紙幣の発行を受け、市内ではほかに、7月27日にウオークラリーが開催される予定だ。市観光課の鈴木一隆係長(49)は「渋沢と定信が関係した場所で、新たな魅力の掘り起こしに努めたい」と話した。

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