広島電鉄(広島市中区)の路面電車で、京都市電の廃止に伴い移籍してきた1900形の車両2両が7月に引退する。京都にちなみ「桃山」と「舞妓(まいこ)」の愛称が付いた車両。7月にあるラスト運行と撮影会で、約45年間にわたって走り続けた広島の街と市民に別れを告げる。
1900形は屋根の両サイドに付いた前照灯と車体中央のオレンジのラインが特徴。頑丈で整備もしやすい。広電は1977~78年に計15両を購入した。「東山」や「金閣」など、公募で選ばれた京都の地名や名所にちなんだ愛称を車体の前後左右に掲げている。
「桃山」と「舞妓」は57年の製造。広電の車両の中でも古く、78年に移籍した。2両は運行に支障はないが、広電が新型車両への移行を順次進める中、現役を退く。1900形の引退は初めて。