森保Jアジア最終予選で「死の組」入りも…中東勢、北朝鮮、中国、“最も過酷”なパターンは?

森保ジャパンの最終予選「最過酷」シナリオは?【写真:徳原隆元】

9月スタートの2026年W杯最終予選組み合わせ抽選会が27日に実施

森保一監督が率いる日本代表は、9月から2026年北中米共催ワールドカップ(W杯)のアジア最終予選に臨む。それに先立ち、6月27日に組み合わせ抽選会が実施される。その考えられるグループ分けの中で、日本にとって最も過酷な組み合わせと言えるのはどんなものだろうか。

今回の最終予選は、進出18チームを6チームずつ3つのグループに分けホーム&アウェーの総当たり戦を実施する。その6チームの中で上位2チームが本戦への出場権を獲得し、3位と4位はプレーオフへ進出。合計6チームで争われるプレーオフから勝ち抜いた2チームが本戦へ出場し、3位になったチームは大陸間プレーオフへと進む。

組み合わせを決めるにあたり、FIFAランキングをもとにポット分けされている。日本はイラン、韓国とともに第1ポットに入っているため、この両チームとは対戦しない。

第2ポットに入っているのはオーストラリア、カタール、イラクといったチーム。オーストラリアには強豪の印象があるが、09年を最後に無敗で相性がいい。19年アジアカップ決勝で敗れたカタール、今年のアジアカップで敗れたイラクはどちらも悪い印象が残るが、アジアカップを連覇中のカタールとの対戦は厳しいものになるだろう。

第3ポットはサウジアラビア、ウズベキスタン、ヨルダンの3チーム。サウジアラビアはW杯の常連であり第3ポットにいることが意外な強豪国。前回の最終予選で敗れたように、これまでの実績からアジア突破が有力とみられる相手が第3ポットから入ってくるのは厳しい。ここでサウジアラビアを引いてしまうと、第2ポットのチームと合わせた3チームで2つの枠を奪い合う厳しい予選になるだろう。

第4ポットはアラブ首長国連邦(UAE)、オマーン、バーレーンの中東3か国が入る。この中ではオマーンに前回の最終予選の初戦で敗れた苦い記憶が残る。この3チームの中で最も不気味な対戦相手と言え、避けられるのに越したことはないだろう。

戦禍にあるパレスチナのアウェー戦は中立地での開催が有力

第5ポットは中国、パレスチナ、キルギスの3チーム。パレスチナは戦禍にあり、2次予選での流れを見ればアウェー戦はカタールなど中立地での開催になりそうだ。過去の対戦を鑑みれば日本戦に特別なモチベーションを持つ中国と、試合会場への移動の過酷さとピッチ状態の悪さが懸念されるキルギスとの対戦はストレスがありそうだ。ラフプレーの多さも懸念される中国戦は勝敗以外の部分もタフな試合になってしまうだろう。

第6ポットは北朝鮮、インドネシア、クウェートの3チーム。北朝鮮は2次予選でアウェー戦が開催中止になったことも含め、政治的な関係からも何が起こるか分からない不気味さに包まれる。また、クウェートとの対戦は1996年が最後だが、過去の戦績を見ると実は全敗で勝ったことがないが、比較するならば北朝鮮との対戦は避けたいところ。ピッチ外のことも含め予想できない環境はストレスになる。

これらのことから、ポット2からカタール、ポット3からサウジアラビア、ポット4からオマーン、ポット5から中国、ポット6から北朝鮮という中東と東アジアの相手がミックスされる組み分けが日本にとっては最も厳しいものになるのではないだろうか。(FOOTBALL ZONE編集部)

© 株式会社Creative2