【なぜ?】梅雨時に急増する“指先の痛み” 関節腫れる「へバーデン結節」…国内で約300万人 “スマホの触りすぎ”にも注意

梅雨の影響で関節痛を訴える人が増加している。
特に「ヘバーデン結節」という指の第1関節が腫れる痛みが増えている。
梅雨どきの低気圧が原因で、国内で約300万人が悩んでいる。
予防には健康的な食事とカフェインの制限、そしてストレッチが重要だ。

梅雨の時期…関節部分が腫れる症状

ジメッとした雨が降るなど梅雨本番の今、体のある部分に不調を訴える人が増えている。

70代の人は「体の動きが鈍くなったり、(梅雨の時期は)いつもと違う」とコメント。
別の70人の方も「肩が張るとか首筋が」と話す。

いったいなぜなのか、都内のクリニックを取材した。

オクノクリニック・奥野祐次総院長は、「梅雨の時期は、関節の痛みが全般的に増えたり、もともとある痛みが悪化したりするが、『ヘバーデン結節』という指先の痛みも増える傾向にあります」と話す。

多くの患者が、今悩まされているのが、関節痛の「ヘバーデン結節」と呼ばれる症状だ。
関節の部分が腫れ、指の第1関節の軟骨がすり減り、関節の変形・腫れなどを引き起こすという。

オクノクリニック・奥野祐次総院長:
洗いものをする、水が当たるだけでも痛いとおっしゃたり、指に負担がかかる瞬間です。

症状がひどいときには、箸やペンが持てないほどの激痛が指に走るという。
国内では約300万人の人が悩まされていて、特に梅雨の時期に要注意だという。

オクノクリニック・奥野祐次総院長は「梅雨時期は気圧が低い日が多い。気圧が低くなると外からかかる圧力が下がって、関節が腫れやすくなってしまう」と説明する。

取材中にも、50代の女性患者がクリニックに来た。

医師は、「ここがやっぱり腫れて、ここが痛いですよね。ほかの指に比べると、ちょっと腫れが出ていて」と患者に伝えていた。

ヘバーデン結節の患者は「ピリピリするような感じ。痛いときは何もしてなくてもヒリヒリするような痛み」と話している。

長時間のゲーム、スマホも注意

どのような人が、発症しやすいのだろうか。

50代の人は「母が美容師で指が痛いと言っていた」とコメント。
60代の人は「同い年の友達が診断受けた。大学で教えてたから、パソコン作業とか多かったかなと思う」と話している。

パソコンの長時間の使用や家事全般も指に負担がかかり、主婦など40代から50代の発症が多いといわれている。

さらに最近は、若者世代にも注意が必要だという。

街頭をした若者からは「休みの日は、ゲーム8時間とかやっちゃうときはあります」、「ただ指とかを動かす感じで。なので指だけだとすごく動いている」などといった回答が聞かれた。

特に注意が必要なのが長時間のゲームで、同じ指で操作しすぎると負担が大きくなり、今後症状が出るおそれがあるという。

日常生活に影響を及ぼす「ヘバーデン結節」の予防法などはあるのだろうか。

オクノクリニック・奥野祐次総院長は「健康的な食事が推奨される。カフェインも症状を悪化させるので少なくする」とアドバイスする。

中でも重要なのがストレッチで、指先を上に向けて反対の手で指を前に引き、10秒から15秒伸ばすことを、左右ともに数回行うことが有効だという。
(「イット!」 6月26日放送より)

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