ススキノ殺人事件 事件前 娘が精神科受診を拒否

札幌・ススキノのホテルで去年7月、頭部のない男性の遺体が見つかり、親子3人が起訴された事件で、父親の田村修被告が事件前、娘の瑠奈被告に精神科病院の受診を勧め、拒否されていたことが分かりました。

ススキノのホテルで去年7月、恵庭の会社員の男性が殺害され、頭部が切断された状態で見つかった事件では、札幌・厚別区の田村瑠奈被告、父親の修被告、母親の浩子被告の親子3人が、殺人などの罪で起訴されています。

関係者によりますと、精神科医の修被告は、事件のおよそ5カ月前、瑠奈被告に精神科の受診を勧めて拒否されたということです。瑠奈被告をめぐっては、両親への暴言や命令が遅くとも事件のおよそ3年前から続いていたことが分かっていて、瑠奈被告が適切な診療を受けないまま、一家が深刻な孤立状態に陥ったとみられます。また修被告は事件1カ月前までのおよそ3年間、将来的に精神科医の診断を受ける時のためとして、瑠奈被告との会話を断続的に録音していました。弁護側は、浩子被告の公判で、この音声データを証拠として提出する予定です。娘が主導し、両親が言いなりになる特異な家庭環境を示すことで、ほう助には当たらないと立証する方針です。

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