「悔しい予選落ち」からつかんだ復調の兆し 堀琴音が今季自己ベスト『67』発進

堀琴音が今季自己ベストの「67」で滑り出した(撮影:佐々木啓)

<資生堂 レディスオープン 初日◇27日◇戸塚カントリー倶楽部 西コース(神奈川県)◇6697ヤード・パー72>

ボギーなしの5バーディを奪い、今季自己ベストとなる5アンダー「67」をマークした堀琴音。「ショットとパターが久しぶりに良かったと思います」と会心のラウンドを振り返った。

昨年はメルセデス・ランキング51位で終え、今年は前半戦のみの出場権で試合に挑んだ。第1回目のリランキングで17位に入って中盤戦も参戦できることになったが、15試合で一度もトップ10入りできなかった。納得のいくゴルフはできていない。

特に悩んでいたのはパッティングだが、ショットも課題のひとつだった。「すごく悪いわけではないですけど、どっちもいいという日がなくて。予選通過するだけぐらいの感じがずっと続いていた」とどっちつかずのゴルフだった。

しかし、この日の好スコアにつながるキッカケが2つあった。ひとつは2週前の「ニチレイレディス」で予選落ちを喫したときだ。「調子も悪くなかったのに落ちてしまって、すごく悔しかった」と発奮材料になった。「こんなんじゃダメだ。このままでは良くない、って自分のなかで気持ちが入った気がします」。

改めて自身のゴルフと向き合った。課題を明確にして、練習を重ねた。「予選落ちしてちょっとつかめたかな」と復調への道を歩んでいる。

もうひとつの要因は前戦の「アース・モンダミンカップ」での一週間だった。キャディを務めたコーチの森守洋氏とともに、ショットやパッティングを見直したという。「ドライバーは右プッシュが少し強かったので、少し球がつかまえられるようになったし、パッティングは球の回転を意識するようになりました」。ストロークよりも、ボールの転がりを重視。アース・モンダミンカップではスコアにつながらなかったが、「きょうはちょっとつながったので良かった」と手ごたえを感じている。

今季60台でラウンドしたのはこの日で3回目。復調の兆しが見えているときだからこそ、残り3日間も今後につながる結果が欲しい。「(あすも)きょうみたいなゴルフができればうれしい。ショット、アプローチの感触を忘れずに、最後に少しパターだけ練習して調整したいなと思います」。笑顔で意気込み、早速練習場に向かった。(文・高木彩音)

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