【DJ YAGIさん(アーティスト)】“新潟のダンスシーンを盛り上げていく”


【プロフィール】
DJ YAGI(でぃーじぇい・やぎ): 新潟市中央区出身。高校卒業後、美容師を目指して美容師養成学校へ進学。卒業後は、美容室に勤務するも自分に向いていないと退職。飲食店で働きながら、DJとして活動をスタートする。新潟を拠点に東京にも活動の場を広げ、ライブ活動や各メディアで活躍中。


『新潟人206人目は、新潟を拠点に活動しているDJ YAGIさんです。「CLUB NEXS & XZENO NIIGATA」のサウンドプロデューサーやアルビレックス新潟公式サポーターソングの制作など、多岐にわたって活躍されています。DJを目指したきっかけや今後について伺いました!素敵な笑顔で取材に応じてくださり、ありがとうございました!』

人と繋がりたくてDJに

──美容師を目指していたのですね!

DJ YAGIさん:美容室に行くのが好きだったのがきっかけです。実際に就職してみると、「自分は“客として行く”のが好きだった」と気づいて(笑)。しかし、すぐには辞めずにしばらく勤めていました。

──辞めるきっかけがあったのですか?

DJ YAGIさん:ある日、店長に「美容師は向いていないので辞めようと思っている」と相談したんです。店長からは「僕もそう思ってた」と、まさかの同意をいただいて(笑)。それをきっかけに辞める意思が固まりましたね。

──DJを始めたきっかけを教えてください!

DJ YAGIさん:当時はSNSが発展していない時代だったので、人と繋がるためにはバーやライブハウスなどのイベントへ行くことが多かったです。そこで人との繋がりが広がっていくのに魅力を感じて、「イベントを主催しよう」と考えました。DJも自分でやれば経費削減になるし、人脈づくりになると思ったのがきっかけです。

──イベントの主催とDJの両立は大変ではなかったですか?

DJ YAGIさん:イベント告知をする時に、「自分がDJやります」と言えば、友だちや知り合いが来てくれたので“メリットのほうが大きかった”ですね。元々新しいことにも挑戦するタイプだったのですが、その頃から「できない理由を探すより、できるファクトを増やす」というのをモットーにしています。

──DJの経験はなかったですよね?

DJ YAGIさん:もちろんです。やると決めた日に楽器屋へ行って、DJ用の機材を買いに行きました。すぐに買わないと辞める気がしたので(笑)。それからDJの技術を勉強し始めました。

初イベントで見えた“進むべき道”

──初めてのイベントはいかがでしたか?

DJ YAGIさん:300人ほどを集客して、イベントとしては成功したのですが、先輩DJには「ヘタクソ」と怒られました。始めて1ヵ月だったので、当たり前なんですけどね(笑)。でも、先輩から厳しい言葉を言ってもらったから今があると思っています。

──厳しい言葉があったからこそですね。

DJ YAGIさん:真剣に怒ってくれる人は、なかなかいないですよね。「こんなに集客できるんだから、もっと上手くならなきゃもったいない」と言われて、それから本気で練習しました。

──本気で向き合うきっかけになったのですね!

DJ YAGIさん:今でこそDJが職業として認知され、活躍の場も広がっていますが、当時はそうではなかったですからね。以前はDJで生活している人がほとんどいなかったので、「DJで成功したい」という思いが強くなりました。

──以前はアパレルショップも運営されていましたよね?

DJ YAGIさん:そうなんです。アパレルショップや美容室に主催イベントのフライヤー設置をお願いしに行くと、「YAGIくんのイベントの前になると若いお客さんが増える」と言われたんですよ。

──影響力がすごいですね…!

DJ YAGIさん:それを聞いて、「それなら自分でやろう」と思ったんです。服が好きだったので、25歳の時にアパレルショップを始めました(店舗は閉店しています)。そこから掛け算のようにDJとしての知名度も上がり、「若者たちの遊ぶ場所を作って、新潟を盛り上げたい」という思いが芽生えましたね。

──そのころから取材などの機会も増えたとお聞きしました。

DJ YAGIさん:おかげで県内での認知も広がったと思います。アパレルショップを運営していたこともあり、フリーペーパーなどの編集者の方と協力しながら新潟を盛り上げる企画も行っていました。こうして地方で活動していたら、東京からも声が掛かるようになって、「都内でDJをやらないか」と誘われたんです。

──東京での活動で苦労したことは何ですか?

DJ YAGIさん:東京は費用対効果に対する考え方がシビアで、“どれくらいの集客ができるのか”を厳しく見られます。私も東京にいる友だちに協力してもらって集客しましたよ(笑)。お客さんをたくさん呼んで、店の売上に貢献することで認めてもらえました。

──意識も変わったのではないですか?

DJ YAGIさん:東京の経験で、“DJとしてのコミュニケーション能力や高い技術”が大切だと感じましたね。自分よりも上手い人や行動力のある人がたくさんいて、刺激を受けましたね。

コロナ禍を乗り越えて、見据える世界への道のり

──今ではクラブ以外にも活動の場が広がっていますよね!

DJ YAGIさん:2013年過ぎぐらいから、DJがフォーカスされるようになりましたね。私も地元FM局のラジオパーソナリティやアルビレックスbbのハーフタイムなど、クラブ以外の活動の場が増えていきました。

──コロナ禍ではDJ業にも影響があったのではないですか?

DJ YAGIさん:コロナ禍は本当に辛かったですね。「クラブやライブハウスが悪」のように言われ、心無い言葉も飛んできました。正直“辞めよう”と思ったこともあります。でも、そんな時こそ「今できることをしよう」と行動しました。

──「アルビレックス新潟のサポーターソング」もその1つですよね!

DJ YAGIさん:たまたまアルビレックス新潟の是永社長(当時)とインスタライブで共演する機会があり、大好きな新潟やアルビレックス新潟のために作った曲を聴いてもらったのがきっかけで生まれました。リリックをサポーターから募集し、“サポーターと一緒に共創した応援ソング”です!

──コロナ禍から会社を起業されたんですよね!

DJ YAGIさん:現在はDJの活動をしながら、運送業の会社を経営しています。私がDJを続ける理由には、「新潟からDJを目指す人を増やしたい」という使命感もあります。これからも新潟での活動は続けていきたいですね。

──最後に、今後の目標を教えてください!

DJ YAGIさん:コロナ禍が収束して、人生のチャンスをもう一回貰ったと思うので、“新潟のダンスシーンを盛り上げていきたい”です。新潟の若者たちがエネルギーを発散できる場を作り、どんどん街に出て欲しいですね。

そして、「DJ YAGIとして、世界に進出する」という野望もあります。今後もいろいろな企画を予定しているので、ぜひ期待していてください!

【XZENO NIIGATA】
住所:新潟市中央区東大通1丁目7−10 新潟セントラルビルB1
営業時間:金・土曜日22:00~5:00
公式ホームページ:http://xzeno-niigata.com/
公式Instagram:@xzeno_niigata
公式X:@XZENO_NIIGATA

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