大分県内では28日の午前中にかけて「線状降水帯」が発生し、大雨災害の危険度が急激に高まる可能性があるとして、気象台が警戒を呼びかけています。
（大分地方気象台観測予報管理官・中矢清一さん）「線状降水帯が発生し、大雨災害発生の危険度が急激に高まる可能性があります」
気象庁は27日午前、大分県を含む九州北部地方では、27日夜から28日の午前中にかけて線状降水帯が発生する恐れがあると「半日前予測」を発表しました。発生予測が府県単位に細分化された今年5月以降、県内が対象となるのは初めてです。
線状降水帯とは発達した雨雲が数時間にわたって同じ場所で次々と発生し、局地的な豪雨をもたらす現象です。
県内では2017年の九州北部豪雨や2020年7月の豪雨などで線状降水帯が発生し、西部や北部を中心に甚大な被害に見舞われました。
今回の雨について、大分地方気象台では県の西部を中心に大雨となる梅雨時期に多いパターンと説明します。
（大分地方気象台 観測予報管理官・中矢清一さん）「大分県での大雨パターンの一つにあたります。大分県西部を中心に大雨となるものです。暖かく湿った空気の流入量によっては、領域が拡大するという特徴があります」
28日、午後6時までの24時間に予想される降水量は、西部で250ミリ北部で200ミリなどとなっていて、西部と北部の多いところでは1時間に50ミリから60ミリの非常に激しい雨が予想されています。
また、線状降水帯が発生した場合は、局地的にさらに雨量が増えるおそれがあります。
（大分地方気象台 観測予報管理官・中矢清一さん）「今後は段階的に出る注意報や警報・自治体からの避難指示などが、段階的に出ますので、それらに従って行動してください」
日田市や中津市では、一部の地域を対象に、警戒レベル3の高齢者等避難が発表され、日田市では小中学校15校について、28日の休校を決めています。
気象台は土砂災害に厳重に警戒し、低い土地の浸水河川の増水や氾濫に警戒するよう呼びかけています。
