夏の猛暑に再び挑む米農家へ-JAが指導する2つの対策:「中干し」と「溝切り」とは【新潟】

「中干し」と「溝切り」の徹底

この夏も猛暑が予想されており、コメ作りはまた暑さとの戦いになりそうです。JAはコメ農家に対し、ある2つの暑さ対策の徹底を求めています。

去年、県内は猛暑によりコメの品質低下に見舞われました。JAえちご中越も、管内のコシヒカリ一等米比率が0.9%と大きなダメージを受けたことから、今年の暑さも警戒しています。

そこで、農家に呼びかけているのが「中干し」と「溝切り」の徹底です。
■JAえちご中越とちお営農センター 土田太一係長
「中干し、溝切りの方をしていただいた中で、生育に制限をかけて良い穂がとれれば、等級の方も上がってくると思います。」

中干しとは、田植えから約1ヶ月後に一定期間田んぼの水を抜いて乾燥させる作業です。田んぼの土に小さなひびが入るほど乾かすことで、コメの成りが悪い茎の成長を抑えたり、成長しすぎたイネが収穫期に倒れることを防ぎます。

中干しのあとに重要なのが「溝切り」です。溝切機と呼ばれる器具で田んぼの中に水の通り道を掘っていく作業で、イネに水が行き渡り、水はけのよい田んぼにします。

暑さ対策として重要な作業ですが、重労働であることから行っていない農家も。
■入澤芽生記者
「まっすぐ進むのが難しいです。自転車に乗るようなバランス感覚があれば、私でも出来ているような感じがします。」

溝切りを行った田んぼも乾燥させて、また小さなひびが入ったところで水を張ります。こまやかな水の管理を稲刈りの前まで繰り返しながら、イネの成長を見守ります。
■栃堀サスカッチ 土田晴夫代表理事
「去年みたいに等級が落ちるという心配もあるので、やるだけのことはやらないとダメかなと思っています。」

JAえちご中越は、イネの成長時期に合わせて農家を指導していくということです。

© 株式会社新潟テレビ21