“大迫力のトンネル工事” 最前線を取材 天草ー熊本を90分で結ぶ『熊本天草幹線道路』

熊本県の熊本市と天草市を90分で結ぶための『熊本天草幹線道路』。約70キロのうち、松島有料道路など一部は開通していますが、まだ多くの区間は開通していません。

今回はそのうち、宇土市を通る6.7キロの「宇土道路」の要所となる「トンネル」の最前線を取材しました。

ダイナマイトも使用した“トンネル貫通工事”

宇土道路の一部、長さ431メートルの『糖塚山(ぬかつかやま)トンネル』が貫通間近に迫っています。

去年8月に始まったトンネルの工事、工事業者によりますと掘り進めている山はマグマ由来の岩でできていてとても硬いため、ダイナマイトを使用したということです。

そして現在行われているのが、壁をコンクリートで覆う作業です。

糖塚山トンネル作業所 橋本秀勝所長「2日に一度コンクリートを打設して、その都度前に進んでいく作業、2日間で10.5メートル進む」

記者「奥の部分はすでにコンクリートの壁ができていますが、まだできていないところを見てみると、壁の奥には防水シートがつけられています」

コンクリートの劣化を防ぐための防水シートです。

橋本所長「外側の山から水が出てくるので、それがコンクリートの中に入らないように防止しています」

内部の水分はトンネルの大敵。シートについた水は、道路の中央に作られている排水管に集められる仕組みになっています。

このトンネルを含む宇土道路の開通時期はまだ決まってはいませんが、開通すれば、災害時の迅速な対応や渋滞緩和などにつながると期待されています。

八代河川国道事務所 地下智行 工務第二課長「(天草・熊本間で)大幅な時間短縮ができる。できるだけ早い完成を目指しつつ、地元の人たちに使っていただけるような道路を作れたらなと思っています」

7月21日にはこのトンネルの貫通式が行われます。

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