【両陛下イギリスご訪問】雅子さまを天皇陛下が随所でお気遣い ロンドン金融街主催晩さん会ではウィットに富んだスピーチも

天皇皇后両陛下のイギリス訪問もいよいよ終盤。旅の間さまざまな場所で見られたのが、天皇陛下の雅子さまへのお気遣いだった。

天皇皇后両陛下の公式訪問で、歓迎ムード一色となっているイギリス。

約15時間のフライトをへて到着したお二人の思い出の地だが、皇后・雅子さまは現在もご病気の療養中だ。

大きな行事の後にはお疲れが残りやすいという中、訪問中、陛下が、雅子さまを気づかわれる場面が何度もあった。

宮内庁が公式SNSで公開した映像では、両陛下が司祭と会話をする様子や、イギリス王室のコレクションをご覧になられるお二人の様子などが投稿され、雅子さまも、笑顔を見せられている。

訪問中、初めてお二人で公式行事に臨まれた4日目。

4日目に初めてお二人で公式行事に

ロンドン市内のウェストミンスター寺院で、第一次世界大戦で亡くなったイギリス兵士の墓に花を手向けられた時のこと。司祭と3人で歩かれた際に、陛下は、気遣うように雅子さまの様子を確認しながら、会話をされていた。

車に乗り込まれる際にも、雅子さまを支えるように、腰に軽く手を添えられた。

その夜には、チャールズ国王夫妻が主催する晩餐会に、お二人でご出席。

晩餐会を終え、ホテルに戻られたお二人に沿道から「陛下~!雅子さま~!おつかれさまでーす!」と声をかけられると、笑顔で手を振られていた。

そのご様子からはお疲れを感じられなかったが、車を先に降りられた陛下が、雅子さまを気遣うようにもとれるご様子あった。

5日目の公式行事は天皇陛下お一人で

一夜明け、イギリス訪問5日目の公式行事は陛下お一人だった。

お一人での行事参加となった理由について、同行するFNN宮内庁キャップの宮崎千歳解説委員は「(公式日程の)最終日に、(チャールズ)国王夫妻にお別れの挨拶をされる大事な行事がある。再度、体調を整えられるということ」と説明する。

雅子さまの負担を考慮し、重要な公式行事の前後は、陛下お一人で出席する日程が組まれていたのだ。

国賓として最後の行事となる、チャールズ国王夫妻への挨拶を翌日に控え、雅子さまは5日目はホテルで過ごし、体調を整えられていた。

その間、陛下は、がんや感染症などを研究する、フランシス・クリック研究所を視察。

日本人の研究者から説明を受けられた際、モニターが動かなくなるハプニングが起き、「機械も陛下の前では緊張しているようですね」という所長のジョークに、陛下は笑顔を見せられた。

続けて陛下は、チャールズ国王が総長を務める王立音楽大学で、日本人留学生らの演奏を鑑賞された。

日本時間27日午前3時すぎには、ロンドンの金融街が主催する晩さん会に出席。

スピーチでは、留学まもないころ、慣れないイギリスのお金にまつわるエピソードを英語で披露された。

「紙幣を使いすぎて、重たい硬貨ばかりが手元にありました。あるとき、財布から全て落ちてしまったことがあります。私は大いに慌てましたが、周りにいた人たちが手分けして拾ってくださり(会場笑い)、英国の人たちの優しさに触れ、すがすがしい気分になりコレッジ(寮)に帰りました」

陛下はユーモアを交えたスピーチで会場の笑いを誘った。
(「イット!」6月27日放送より)

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