連邦内閣、マルティン・シュレーゲル氏をスイス中銀新総裁に任命

マルティン・シュレーゲル氏 (Keystone-SDA)

連邦内閣はスイス国立銀行(SNB、中銀)の新総裁に予想通りマルティン・シュレーゲル副総裁を任命した。就任は10月1日付。ペトラ・チュディン氏が新たな理事会メンバーとなる。

アントワーヌ・マルティン氏が副総裁に就任する。2012年4月から総裁を務めるトーマス・ジョルダン氏は今年9月末で退任する。シュレーゲル氏はジョルダン氏の「愛弟子」と言われ、多くのオブザーバーが就任を確実視していた。

シュレーゲル氏は2003年にSNBに入行。2022年に副総裁としてSNB理事会(委員3人)のメンバーに選出された。

Farewell after more than 27 years

ビール(ビエンヌ)出身のジョルダン総裁は1997年にSNBに入行。2007年5月に理事に任命された。2012年4月、フィリップ・ヒルデブラント前総裁の辞任を受け、危機に陥っていたSNBのかじ取りを引き継いだ。ヒルデブラント氏は当時の妻による外国為替取引が問題となり、辞任に追い込まれた。

ヒルデブラント総裁時の2011年に導入されたフランの対ユーロ上限の撤廃(2015年)は、ジョルダン総裁在任中の大きな決定事項の1つ。2014年のマイナス金利導入、2022年の廃止も同様だ。

新型コロナウイルス感染症パンデミックと中小企業向け融資プログラムへの流動性供給もジョルダン氏の任期中に行われた。昨年はUBSが経営危機に陥ったクレディ・スイス(CS)を買収するというスキャンダルがあった。

英語からのDeepL翻訳、校正:宇田薫

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