ソフトバンク東浜巨「渡す人にも気まずい思いを…」メモリアルの試合で6回3失点も2敗目 QSも反省「ダメージのある点の取られ方」

通算1000投球回を達成し、1回終了時に記念のボードを掲げる東浜(撮影・永田浩)

◆オリックス3―1ソフトバンク(27日、京セラドーム大阪)

ソフトバンクの東浜巨投手(34)が6回3失点で2敗目を喫した。先発としてクオリティースタート(QS=6イニング以上で自責点3以下)を達成したが、初回の3失点が響いた。

「初回の投球が全てだと思います。森選手のホームランはもちろんですが、その後の3点目を取られた場面を何とかしなければいけなかった」

相手先発の宮城大弥が三者凡退と上々のスタートを切った後、裏のマウンドに上がった。先頭の福田周平に遊撃内野安打。続く森友哉に右翼席への先制2ランを浴びた。わずか7球で2失点。ここで踏みとどまりたかったが、2死一、三塁としててレアンドロ・セデーニョに中前適時打を許した。「チーム的にも個人的にも3点目が痛かった。あそこで重い雰囲気にしてしまったのが反省です」と苦い表情を浮かべた。

2回以降は走者を背負いながらも何とか初回の「3」だけに食い止めた。10安打を浴び、三振は一つだけだが、四球もゼロ。「(ボールは)全然悪くないし、状態も悪くない。自分の中で攻め方を含めて、見直すところは見直していきたい」と振り返った。6回3失点という数字にも「数字だけ見ればそうですけど、それ以上にダメージのある点の取られ方だと思う。チームを勝たせられなかったのは本当に悔しい」と責任感を募らせた。

試合前までで通算999回1/3投球回を重ねていた。初回、2死を取った時点でNPB史上371人目の通算1000投球回をクリア。初回を投げ終えると、記念のパネルを贈られたが、3失点で笑顔はなかった。「(パネルを)渡す人にも気まずい思いをさせてしまって申し訳ない。でも積み重ねてきたものは変わらないと思う。そこは一つ、通過点としてまだまだ頑張りたいなと思います」。プロ12年目。記念すべき試合を白星で彩ることはできなかったが、その価値が薄れることはない。(小畑大悟)

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