【広島】坂倉将吾の殊勲打で今季初のサヨナラ勝ち! 新井監督興奮「気合いが入った顔をしていた」

広島・新井監督

広島は27日のヤクルト戦(マツダ)に4―3で今季初のサヨナラ勝ちを決め、同一カード3連勝、貯金を今季最多の「9」とした。

2―3と1点を追う9回に、ヤクルト5番手・田口に食い下がった。前日2打点の3番・上本崇司(33)が右前打で出塁。犠打など絡め、二死二塁と一打同点とした場面で、赤ヘルの2人の捕手がすさまじい執念を見せた。

まずはこの日「6番・捕手」で先発した石原貴規(26)が四球を選ぶ。「つないでいけば何とかなると思った」と、3球目までにカウント1―2と追い込まれ〝あと1球で試合終了〟から粘りに粘って出塁した。

この間、次打者で控えていた坂倉将吾(26)も「多分、あそこまで粘ったら(打席が)回ってくるなと思っていた」と集中力を極限まで高めていた。

二死一、二塁から4球目の直球を左翼前へ弾き返えすと、打球は燕の左翼・山崎がダイビングした前で弾み、さらに後逸。ボールが転々とする間に、石原の代走・大盛穂(27)も一塁から一気に生還し、逆転サヨナラ。坂倉は「崇司さんから始まって、みんなでつないでくれたおかげ。みんなで勝った試合」と振り返り、土壇場の値千金打に胸を張った。

9回二死からの劇的な逆転劇に試合後の新井貴浩監督(47)も「最終回の攻撃、みんなの執念を感じました」と興奮冷めやらず。「(四球出塁した石原が)粘っているときに、ネクストのサクの表情を見ていたんですけど、すっごい気合いが入った顔をしていた。これはやってくれるなと思っていた」と2人の捕手の「打」での奮闘をたたえていた。

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