【阪神】佐藤輝明が2安打3打点 珍プレーのリクエストでは場内爆笑「セーフになりたかった」

5回、二塁にヘッドスライディングをしセーフをアピールする阪神・佐藤輝(右)

珍プレーと打棒でファンを沸かせた。阪神・佐藤輝明内野手(25)が27日の中日戦(甲子園)で2安打3打点。チームを8―1の快勝へと導いた。

両軍無得点で迎えた5回だ。一死から相手先発・梅津の初球をとらえ、左中間寄りの左前打。これで4試合連続安打をマークした。「何とか先の塁に進めたら」と一塁を蹴って猛然と二塁を狙ったが、完全アウトのタイミングで判定もアウトになった。

だが、佐藤輝はベンチへ向けてリクエストを猛アピール。岡田監督は苦笑いを浮かべながら要求に応え、リプレー検証が実施された。

大型ビジョンに映し出された映像では、とんでもなく手前から転ぶようにヘッドスライディングする姿に爆笑も漏れた。ただ、二塁・田中のタッチをかいくぐったようにも見え、大歓声も沸き起こった。

それでも判定は変わらずアウト。佐藤輝は頭を抱えながらダッグアウトへ戻っていった。「頑張りましたけど…。シングルとツーベースは全然違うんで。セーフになりたかったですけど」。ただ、この〝珍プレー大賞候補〟で力が抜けたのか、そこからバットの勢いが止まらなかった。

7回は無死一、三塁から大山の先制点となる左前決勝適時打、前川の右線適時二塁打に続いた。「つないでくれたんで」と佐藤輝は左前2点適時打で4点目を叩き出した。8回にはとどめの左犠飛で8点目も演出した。

自身の打棒爆発もあり、岡田監督の通算700勝に花を添えた。「それは僕らだけじゃなくて積み重ねてきたもの。僕らがその瞬間にいたのはたまたま。『おめでとうございます』という感じです」と照れ笑いを見せた。

28日からは敵地・神宮球場に乗り込み、ヤクルトとの3連戦に臨む。佐藤輝を含む中軸が機能すれば、悲願の連覇達成への道筋も見えてくる。

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