【台湾】王子HD、台湾企業のパルプモールド販売権取得[製造]

高品質パルプモールド製品の例(王子HD提供)

王子ホールディングス(HD)は25日、台湾の高品質パルプモールド設備・製品の製造販売会社、迪楽科技集団(デラックス・テクノロジー・グループ)が実施する第三者割当増資を引き受け、同社の製造設備およびパルプモールド製品の世界における販売権を取得したと発表した。脱プラスチックの包装資材としてパルプモールドの注目が高まる中、サステナブル資材のトータルパッケージングプロバイダーとしてグローバル市場をけん引していきたい考え。

出資額は非公開。王子HDの担当者は、迪楽科技集団への出資を決めた理由について、「迪楽科技集団は従来品とは一線を画す『高品質パルプモールド』を製造できる技術があり、大手グローバルブランドオーナーに採用されている実績がある」とコメントした。

同担当者によると、迪楽科技集団の高品質パルプモールドはパルプを主資材としており、用途は食品包装や電子機器、化粧品など高い品質水準が求められる商品のパッケージに適している。精緻な角度の容器が制作可能であることや、強度がありまるでプラスチックのような表面が滑らかな容器が制作可能であることが特長という。

王子HDは今後、同社グループ企業が迪楽科技集団の技術を取り込み、パルプから高品質パルプモールド製品を一貫製造する。同担当者は製造拠点や製造製品は未定となるが、顧客の要望に合わせ、最適な地域での製造を計画していくと明らかにした。

今後については、「プラスチック包装からの置き換えを希望する顧客向けに、脱プラ包装資材として高品質パルプモールドを、段ボールや紙器と組み合わせて提案できることを当社グループの強みとして、日本、インド、東南アジア、オセアニア、欧州などで展開していく」と意気込みを示した。

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