利下げまだ支持できず、インフレ圧力なお高い=ボウマンFRB理事

Michael S. Derby

[27日 ロイター] - 米連邦準備理事会(FRB)のボウマン理事は27日、インフレ圧力が依然として高いことから、FRBの利下げを支持する用意はまだないと改めて表明した。

ボウマン理事はワシントン州銀行協会での講演で、FRBの金利スタンスは現在もなお「制約的」とし、金融政策を据え置いたとしても物価圧力は緩和されるとの見方を示した。

その上で「今後発表される経済指標でインフレ率が目標とする2%に持続的に向かっていることが示されれば、金融政策が過度に引き締め的にならないよう、政策金利を徐々に引き下げることが適切になる」と述べた。

ただ「インフレにはなお多くの上振れリスクがある」とし、「政策金利を引き下げるのが適切な段階にはまだ達していない」と指摘。同時に「今後発表される経済指標でインフレを巡る進展が停滞、または反転していることが示されれば、今後の会合で政策金利を引き上げる用意もある」と述べた。

米経済については、全般的に好調との見方を示しながらも、インフレを巡る進展が停滞する中、経済活動が緩やかになっていると言及。株価の大幅な上昇を反映した昨年末以来の金融環境の緩和のほか、追加的な財政刺激策で需要が加速し、インフレが再加速する可能性もあると述べた。

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