まとまった雨雲が日本列島を通過している。きょう28日(金)は西日本から東日本では雨が続き、非常に激しい雨や雷雨になる所がありそうだ。特に九州北部では午前中、「線状降水帯」が発生するおそれがあり、大雨災害発生の危険度が急激に高まる可能性がある。土砂災害などに厳重な警戒が必要だ。一方、北日本は広く晴れて気温が上がり、30℃以上の真夏日になる所もある見込み。

前線活発化で大雨警戒

　日本付近は活発な梅雨前線の影響で、雨雲の通り道となっている。午前5時現在、関東から九州にかけて雨が降っており、九州を中心に発達した雨雲がかかっている。九州南部では24時間雨量が200ミリを超えている所もあり、東日本と西日本ではさらに雨が続く見通し。

　特に九州北部（福岡県、熊本県、大分県）では午前中、「線状降水帯」が発生して局地的にさらに雨量が増えるおそれがある。大雨災害発生の危険度が急激に高まる可能性があるため、西日本では土砂災害に厳重に警戒し、低い土地の浸水、河川の増水や氾濫に警戒が必要だ。東日本でも土砂災害、低い土地の浸水、河川の増水に注意・警戒が必要となる。また、夜になると、東北南部でも雨の降りだす所がありそうだ。

＜29日（土）午前6時までの予想雨量（多い所）＞
　東海、近畿　200ミリ
　九州南部　180ミリ
　四国、九州北部　150ミリ
　北陸　100ミリ

北日本は熱中症に注意

　一方、北日本は広く晴れて気温が上がり、特に東北の日本海側ではきのうより大幅に高くなりそうだ。予想最高気温は秋田で31℃、青森、盛岡などで30℃と、真夏日となる見込み。こまめに水分補給をするなど、熱中症には十分な注意が必要だ。一方、東日本や西日本はこの時季としては気温が低く、東京は23℃までしか上がらない見通し。

（気象予報士・多胡安那）