自身の失言問題 減給処分検討を表明 「市長の責任果たしたい」 上越市・中川市長

自身の処分を減給とする方針を示した中川市長。「市長の責任を全うしたい」と辞職は改めて否定した

上越市の中川幹太市長は27日の定例会見で、18日の市議会本会議での失言を理由に、減給処分を検討していることを明らかにした。内容や期間は未定。市長の報酬は条例で定められており、減額するには条例改正などが必要となる。7月または8月に臨時会を開くか、遅い場合は市議会9月定例会で条例改正案を提出することになる。

辞職については「市長としての責任を果たしたい」として改めて否定した。上越タイムス社が27日まで行ったアンケートでは、回答者の8割以上が処分として辞職が適当だとしている。中川市長は「率直な意見として重く受け止め、自身の処分を検討する。市民の信頼を果たすべく誠心誠意努める。その気持ちに変わりはない」とした。

中川市長は自らの失言で起こした強烈な逆風の中でも、自らの公約を推進したい考え。市長自身への不信が払拭できなければ、政策推進は非常に厳しくなることが予想される。中川市長は「まず信頼回復を図り、市民に分かりやすい説明をしていきたい」と述べた。

市には26日時点で電話やメールで市内外から250件の意見が寄せられ、全て職員が対応しているという。

◇「反省」説明、不明確 資料の棒読み目立つ

中川市長はたびたび「反省」という言葉を口にしたが、何をどう反省したかについては明確さを欠いた。回答に窮すると持参した資料から目を上げることなく、棒読みする場面も目立った。

失言の理由については「話のやりとりの中で思慮を欠いた」としたが、なぜ思慮を欠いたのか、これまで何度か失言をしているのに反省が足りていなかったかについては、明確な回答がなかった。自身をどう改めていくかについても「このたびの発言を深く反省する」と資料に書かれた文字を読み上げるにとどまった。

不適切発言は今後しないかという問いについて「しないように努力する」と述べた。

記者が質問するたび、手持ちの資料を確認し読み上げる場面が目立った

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