水上村のパワハラ訴訟で村と村長が120万円支払いで和解も「ハラスメント行為なかった」「不本意ながら和解」

球磨郡水上村の元職員の男性がパワハラ行為を受け休職を余儀なくされたとして、中嶽弘継村長と村に損害賠償を求めた裁判で、6月26日に和解が成立した。元職員に、中嶽村長と村が合わせて120万円を支払うことで合意したが、村長は「ハラスメント行為はなかった」と否定している。

パワハラを受けたとして約1500万円求め裁判

この裁判は、水上村の中嶽弘継村長の公用車の運転手だった元職員の男性が、移動中の車内などで罵声を浴びせられるなどのパワハラ行為を受け、休職を余儀なくされたと主張。2021年に村長と村を相手に裁判を起こし、慰謝料など約1500万円の損害賠償を求めていた。

これに対し、被告の村長と村は「パワハラ行為は認められず、パワハラをする理由もない」として、請求棄却を求め争う姿勢を示していた。

水上村によると、元職員の男性側から120万円での和解の申し入れがあり、村が約116万円、村長が残りの4万円を支払うことで合意。6月26日に熊本地裁で和解が成立したということだ。村は、6月24日の臨時議会で、村負担分の和解金と弁護士費用を盛り込んだ補正予算案を全会一致で可決した。

和解を受けて原告側・被告側のコメント

中嶽村長は6月26日にTKUの取材に「ハラスメント行為はなかった」と改めてパワハラ行為を否定した上で、「こういったことがないように、私も十分これから先も心がけていきたいし、しっかりと村民のための政治にまい進していきたい」と述べた。

また、和解が成立したことについて、元職員の男性の代理人弁護士は「裁判の長期化と原告の体調不良を理由に不本意ながら和解に至った」とコメントしている。

(テレビ熊本)

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