関根氏の社長人事 株主総会で決定 ハワイアンズ運営の常磐興産(福島県いわき市)

関根一志社長

 スパリゾートハワイアンズを運営する東証スタンダード上場の常磐興産(福島県いわき市)は27日、同市のハワイアンズで株主総会を開き、西沢順一代表取締役社長(68)が代表取締役会長、関根一志常務取締役スパリゾートハワイアンズ統括管掌兼CS企画部・エンターテイメント部担当(61)が代表取締役社長に就く役員人事を決定した。任期は1年。

 2期連続の増収増益となった2024(令和6)年3月期の連結決算を報告した。

■ハワイアンズの魅力向上に意欲 常磐興産社長に就任 関根一志氏に聞く

 常磐興産の代表取締役社長に就任した関根一志氏は記者会見で「スパリゾートハワイアンズの魅力アップの施策を強力に進める」と抱負を述べた。地域との連携を強め、新たな顧客開拓に注力する考えも示した。

 ―就任の抱負を。

 「プール、温泉、ショーの3大商品をブラッシュアップするために優先的に投資したい。コロナ禍で傷んだ財務体質の改善も重要な課題。有利子負債を圧縮しつつ、必要な投資はするという微妙なかじ取りが求められる。変化を恐れず透明性の高い経営で企業価値を向上させ、3世代に受け入れられる総合リゾートをつくる」

 ―観光業の展望は。

 「コロナ禍の全国旅行支援が終了し、物価高もあって厳しい状況にある。インバウンド(訪日客)を含め、新しい顧客を取るには地域の魅力も高めないといけない。点の観光を線に、そして面に広げるため、地域との連携を強化したい」

 ―常磐興産の前身となる会社設立に、新1万円札に描かれる渋沢栄一が携わった。

 「炭鉱時代から140年の歴史がある。震災やコロナ禍など困難を乗り越えられたのも、『一山一家』の精神で従業員から経営陣まで一丸となり努力したからだ。このDNAを大事にして事業展開していく」

 せきね・ひとし いわき市出身、千葉商科大商経学部卒。1990(平成2)年に入社し、観光事業本部営業部長、上席執行役員レジャーリゾート事業本部本部長などを歴任した。

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