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ロボット開発の人機一体(滋賀県草津市)が福島県南相馬市の研究拠点などで開発してきた高所作業ロボット零(レイ)式人機ver.2.0を基にした多機能鉄道重機は7月、JR西日本の鉄道設備メンテナンスに導入される。人機一体が携わるロボットの実用化は初めて。
零式人機ver.2.0は人機一体とJR西日本、日本信号が共同開発した。南相馬市の福島ロボットテストフィールドなどで実証試験を重ねてきた。人機一体の特許技術などを活用し、日本信号が多機能鉄道重機として製品化した。
ロボット部分は2本の腕とカメラが備わる頭部が付く。VRゴーグルを通してロボット目線の映像を見ながら、腕と連動する操縦かんを操作して作業する。道路と鉄道の両方を走行できる車両に搭載される。鉄道の架線を支える柱や構造物の塗装、樹木の伐採などに活用する。JR西日本が専用の工具を開発し、さらに用途を広げる予定。
これまで高所作業車で人が直接行ってきた危険な作業を遠隔操作で安全に行う。労働者の高齢化問題や人手不足の解消を図る。
人機一体は鉄道分野での実用化を契機に電力や土木分野などでの応用に向け、研究・開発を進めたいとしている。