どうするドジャース? 佐々木朗希の獲得に暗雲…他29球団は怒り心頭、さらに膨らむ恨み憎しみ

佐々木朗希(C)日刊ゲンダイ

一軍に上がったと思ったら、1試合に投げただけで再び登録抹消された佐々木朗希(22=ロッテ)。

虚弱体質はプロ5年目を迎えても何も変わっておらず、以前からドジャースとデキているといわれるだけに、さすがに他のメジャー球団は愛想が尽きたかと思ったら、さにあらず。むしろ評価はうなぎ上り。今オフ、ポスティングでメジャー挑戦するようなら、「全30球団が獲得に名乗りを上げるかもしれません」とはア・リーグのスカウト。ヤンキースだけではなく、近頃はパドレスも怪しい動きをしているという。【前編】からつづく。

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「パドレスは阪神OBの上園啓史さんが日本駐在のスカウトを務めていますけど、キーマンは米国在住のあるフロント幹部でしょう。かつてはドジャースのフロント幹部でしたが、事情があって球団を追われた。ドジャースに対しては腹に一物あるはずです。ときおり来日しては佐々木をマークしていますし、手ぶらで米国に帰るとは思えないのです」(前出の関係者)

パドレスにはドジャースに対して猛烈な敵愾心を燃やすダルもいる。昨オフ、FA市場の目玉だった大谷と山本がそろってドジャース入りすると、自身のSNSのラジオ配信で、「大谷くんも山本くんも、もし、パドレスが契約できるなら、日本人で集まってドジャースを倒したいっていうのがあった。(2人がド軍に移籍し)正直、力が抜けた」と、昨年まで11年連続でプレーオフに進出している金満球団と大型契約を結んだ2人をチクリとやった。

ダルは昨年3月のWBCで佐々木にスライダーを教えている。「ありがたかったです」「同じスライダーでも、全く別物を投げているような感覚。横に大きく曲がるような回転で投げています」と、佐々木は感謝しきりだった。ダルは佐々木との間に個人的なパイプもある。

巻き返しを期すヤンキースも、急浮上したパドレスも、それ以外の球団も、共通するのはドジャースに対して強い憎しみがある点。

カネも人気も頭脳もある常勝球団が、大谷と山本だけで飽き足らず、やりたい放題で佐々木まで手に入れようとしていることに怒り心頭なのだ。

「今年3月、MLB(大リーグ機構)がタンパリング(事前交渉)を厳しく取り締まるため、日本のプロ球団を含む他国のプロリーグ(韓国、台湾、メキシコ)とのチーム及び選手との関係性を解消するよう、全30球団に通達。メジャースカウトが球場以外で選手と密会することも厳しく禁止された。それもこれも29球団がドジャースの佐々木に対するタンパリングを疑ったことがきっかけと言われています」(特派員のひとり)

29球団のドジャースに対する恨みつらみが膨れ上がり、佐々木争奪戦はヒートアップ。ヤンキースに加え、ここにきて同地区のライバルのパドレスもドジャースにひと泡吹かせようとしている気配。パドレスには敏腕フロントやダルがいるだけに、ドジャースもうかうかしてはいられないだろう。

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佐々木は球界内外ですっかり「虚弱体質の烙印」を押されているが、MLB球団はむしろプラスに評価し、よりゾッコンなのだという。いったいなぜか。

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