ペットボトルがキラキラのアクセサリーに大変身!資源のリサイクルと就労支援の両立を目指す(SDGsつなごう沖縄)

ペットボトルキャップを使ってアクセサリーに。リサイクルと就労支援を両立させた、ある活動をご紹介します。

手づくりのかわいいアクセサリーの数々。その材料となっているのが、ペットボトルキャップを細かく砕いた、プラスチックです。

西原町にある「沖縄クリーン工業」。公共下水道の清掃や給排水設備のメンテナンス、産業廃棄物の処理などリサイクル事業に取り組んでおり、今年で創業40年になる会社です。

玉城力 工場長
「リサイクル事業は約20年前から行っている状況です。なるべく産業廃棄物を埋め立て処分や焼却にまわすのではなく、リサイクルにまわして循環させようという考えのもとで産業廃棄物のリサイクル処理を行っています」

その沖縄クリーン工業が、リサイクル事業の一環として行っているのが、ペットボトルキャップの破砕作業です。

ペットボトルキャップを細かく砕く破砕機。沖縄県内のボトルキャップのほとんどが、ここへ集まってきます。

玉城工場長
「年間約20トン。キャップ換算にすると約860万個のキャップが集まってきます」
「年々ちょっとずつですけど、皆さんリサイクルの意識が高まって(キャップが)集まってきてます。どんどん増えている状況です」

まずは、集まったペットボトルキャップに紛れた、金属や異物などの除去作業。
選別したキャップを、機械をとおして細かく砕いていき、大きな袋の中へ。
破砕したプラスチック。その行き先は・・・

玉城工場長
「破砕したあと、県外のリサイクル業者へ戻していた状況なんですけど、どうしてもキャップの送料のほうが値上がりしてしまって・・・」

10年前まで、1kgあたりおよそ20円だった送料は、コロナ禍があけた昨年には、1kgあたりおよそ30円にまで値上がりしました。

玉城工場長
「なんとかして、キャップ活動のほうはやりたいなという気持ちはありますんで、県内のほうで、キャップの利用先・使い先を探していたところ、『縁人』(えんじん)さんと出会って『縁人』さんと協力してキャップの利用をしている」

「縁人」というのは、うるま市にある、就労継続支援A型の事業所。ここでは、利用する障がい者に働く場をつくり、そのサポートを行っています。

様々な就労がある中で、手作りのアクセサリーを製作し、販売するチームがありました。
アクセサリーの材料は、破砕したプラスチック。

「縁人」管理者 高瀬兼治さん
「(以前は)ペットボトルのキャップを集めて洗ってハサミとかニッパーでキャップを粉砕していたんですけど、細かく粉砕する中で、利用者さんの手が腱鞘炎になったとかそういった悩みが生まれてきて」

そこで出会ったのが、ペットボトルキャップの破砕作業をしている、沖縄クリーン工業。資源の循環と就労支援がうまくマッチングしました。

「縁人」管理者 高瀬兼治さん
「快く、材料のを提供させてもらってます。今ではチップを仕分けするだけ。商品もたくさん作れるようになっています」

利用者 山根彩夏さん
「夏に限定販売している、かき氷のマグネットを製作しています。今作っているもの、目の前の物ひとつひとつを楽しみながら頑張っていきたいと思っています」

利用者 米須薫さん
「同じものがないっていうことは、世界にただひとつだけということで、自分が作った作品が、目の前で売れると、すごく嬉しいです。」

ペットボトルキャップのリサイクル。そして就労支援の両立は、SDGsの目標に繋がっています。

玉城工場長
「廃プラスチックにはもっと付加価値をつけてリサイクル事業をどんどん進めていきたいと思います」

「縁人」管理者 高瀬さん
「納得のいく社会参加ができるようなカタチで、今後の心の豊かさだとか、あるいは皆さんの自信に繋がっていって、一般就労に繋がっていければと考えているところ」

リサイクル事業と就労支援の連携。互いに手をとりあい、これからもこの活動を進めていきます。

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