米株指数先物とドル上昇、大統領選討論会でトランプ氏優勢との見方

Saqib Iqbal Ahmed

[ニューヨーク 27日 ロイター] - アジア時間28日の取引で米株価指数先物とドルが上昇した。11月の米大統領選に向け、民主党のバイデン大統領と共和党のトランプ前大統領が初のテレビ討論会に臨み、トランプ氏が優勢だったと受け止められた。

投資家はトランプ氏が返り咲けば法人税引き下げや厳しい貿易関係を意味し、株価や債券利回りが上昇すると予想している。

ドルは対メキシコペソで10日ぶり高値を付けたほか、カナダドルなど貿易に敏感な他の通貨に対しても上昇した。

討論会が進むにつれて米株価指数先物は上げ幅を拡大し、S&P500Eミニ先物は0.3%高、ナスダック100Eミニ先物は0.46%高となった。

バイデン氏は時折声がかすれ、言葉に詰まる場面もあった。トランプ氏はバイデン氏の経済政策などを巡り、虚偽の主張も含め次々と批判を展開した。

コーペイのチーフ市場ストラテジスト、カール・シャモッタ氏はバイデン氏がひどいパフォーマンスを見せ、トランプ氏勝利の確率が大きく上昇したと指摘。このため貿易に敏感な通貨が下落したと述べた。

オンライン予測市場「プレディクトイット」では、バイデン氏の当選確率が39%と前日の45%から低下した一方、トランプ氏は55%から61%に上昇した。

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