「繁殖屋たちは罪の意識ない」犬を窒息死させた81歳ブリーダー逮捕…杉本彩が怒り「命の大量流通終わらせないと」

6月27日、埼玉県で犬のブリーダーをしていた81歳の男が「動物愛護法違反」の疑いで逮捕された。繁殖能力がなくなった犬を密封した袋に入れ、窒息死させていたとみられる。家宅捜索ではポメラニアンやトイプードルなど3匹がカゴの中で死んでいるのが見つかった。

男は逮捕前、警察の調べに対し、「繁殖に使えなくなった犬を生かしておくと経費がかかる。責任をとるつもりで殺した」などと話していたという。

また、5月におこなわれた家宅捜査では、捜査員に「じゃあどうするの? もらい手がいないのに」「おたくら、給料もらってるでしょ、オレは給料もらえないんだよ」「エサ代も15万から30万かかる」などと話している姿をTBSのカメラが捉えている。

動物福祉活動をおこなっている女優の杉本彩は、6月27日、自身のXを更新。ニュース記事を引用し

《コストを削減し利益を求めると飼育環境は悪くなり動物は苦しむ。挙げ句の果てに殺傷という最悪の事件だが、ペットの大量流通という今の業態がある限り、事業者による虐待・殺傷はなくならない》

《事件を起こした繁殖屋たちは皆一様に罪の意識がない。動物の命をただの商売道具としか思っていないからだ。ペットショップを支えてきたのは無計画に大量生産するこういう繁殖屋なのだ。命の大量流通と展示販売、もういい加減終わらせないと》

と訴えた。この杉本の意見には

《ペットを扱う仕事をしていますがこう言うの見てると胸が締め付けられて痛くなります 自分勝手過ぎます》

《動物愛護法の厳罰化、ブリーダーの厳しい規制、国家資格化など早期に進める必要がありますね》

《ブリーダーは国家資格にするべき。更新は5年ごとで、施設の実態調査を必ずやる、などの項目を設ける、不適切なブリーダーは資格剥奪。という制度あればいいのにと思います》

などのコメントが多数寄せられている。

フランスでは、2024年1月からペットショップでの犬と猫の販売が禁止となっている。

日本では、2019年6月に改正動物愛護法が成立。悪質なブリーダーやペットショップを抑制する目的で、飼育頭数・出産回数の制限や、幼齢の犬猫の販売制限、虐待の罰則強化などが定められた。にもかかわらず、ペット業界での事件やトラブルは後を絶たない。

2023年時点での国内の犬の飼育頭数は推計684万4000頭(ペットフード協会の調査)。ペット関連の市場規模は2024年で1.8兆円ともいわれ、拡大を続けているが――。

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