「一度飲んだら止まらなく」元TOKIO山口達也さん語る“アルコール依存症” 不祥事、飲酒運転…「不安から酒に」

人気アイドルグループ「TOKIO」の元メンバー・山口達也さんが6月25日夜、長野県上田市で講演会を開きアルコール依存症に苦しんだ自身の経験を語った。依存症になった背景には「不安」があったことに、後になって気づいたという。

(※外部配信先では動画を閲覧できない場合があります。その際はFNNプライムオンライン内でお読みください)

「お酒って薬物なんですよね」

6月25日夜、上田市で開かれた「アルコール依存症」への理解を深める講演会。市民など260人を前に人気アイドルグループ「TOKIO」の元メンバー山口達也さん(53)が自身の経験を語った。

山口達也さん:
「一口飲んだら止まらなくなる。これはお酒もそうだし、やっぱ、お酒って薬物なんですよね」

2018年に不祥事 2年後にまた…

もともと酒が大好きだったという山口さん。芸能界の仕事が忙しい中、酒におぼれていく。

山口達也さん:
「本当に仕事が忙しくて睡眠時間が2、3時間。どうするかといったら、薬(睡眠導入剤)をまた酒で流し込むんですよね」

2018年、不祥事を起こし事務所を退所する。飲酒も原因の一つで、その後は我慢していたが…。

山口達也さん:
「また、2年後に今度は飲酒運転あいつしやがった、そういうことをやってしまったんです」

依存症になった背景に「不安」

2020年、飲酒運転でバイク事故を起こした。依存症の専門病院に入院し、初めて自分が「アルコール依存症」だと認識したという。

自分を見つめ直す毎日。依存症になった背景には「不安」があったことに初めて気づいた。

山口達也さん:
「芸能人なんて才能の塊みたいなもので、いつも不安だったんだよね。なんか自分って足りないんじゃないか、ああダメだった、今日もダメだった、あそこ失敗した。心の中でちょっとずつ自分を切り刻むようなことがあったのかな。これが依存症になる心の持ち方になっていったのかな」

芸能界で活動していた頃はなかなか自分と向き合えず、その「不安」や「自己肯定感の低さ」に気付けなかった。

「今の自分を受け入れて」

山口さんは参加者に対し「自分を見つめ、『今の自分』をすべて受け入れてほしい」と呼びかけた。

山口達也さん:
「過去と他人は変えられないんだけれども、自分と未来は変えられる。今の自分全てを受け入れる。山口達也の話を聞いて、みんなそれぞれが自分が変わっていけばいいんですよね」

参加者は、「多くの人が悩んでいて、克服に向かって一生懸命されているというのが分かりました」「家族にギャンブル依存症がいるんでそれで興味があって来たんですけど、自己肯定感の低さとか、人に感謝するとか、後半の話とかすごくためになって、ちょっと家族に話してあげようかなって」などと感想を話した。

山口さんは2023年会社を設立。アルコール依存症の治療を受けながら、自身の経験をもとにした講演活動を全国で行っている。

(長野放送)

© FNNプライムオンライン