バイデン氏への不安高まる、米民主党内で候補交代論も 討論会受け

Stephanie Kelly Steve Holland Nandita Bose

[27日 ロイター] - 米大統領選に向け27日行われたテレビ討論会でバイデン大統領が見せた不安定なパフォーマンスに、民主党で動揺が広がった。一部の民主党員からは、候補者の交代という異例の措置が必要かもしれないとの見方も出ている。

討論会の序盤、バイデン氏は、時折声がかすれ、言葉に詰まる場面もあった。ホワイトハウス当局者は、声がかすれていたのは風邪をひいていたためと説明している。

バイデン氏の2020年選挙活動に携わった民主党関係者は、討論会は「大惨事だった」とし、「バイデン氏のパフォーマンスは失格だ」と述べた。同氏は、民主党候補を正式指名する8月の党大会が、第1回目の投票で党候補者が決まらず代議員らが話し合いで候補者を決める、ブローカード党大会になる可能性もあると指摘した。

一方、バイデン陣営の幹部らは、討論会の内容そのものに有権者は目を向けるべきだと指摘。ジェン・オマリー・ディロン選対委員長は、バイデン氏は「アメリカの将来について前向きで勝利をもたらすビジョン、つまり全ての米国民がアメリカンドリームを公平に実現できるというビジョン」を提示したと強調した。

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