新たな性暴力事件発覚に知事「野放し」「遺憾の意を超えた怒り」米側・国に強く抗議の意向

先月、沖縄に駐留する米海兵隊所属の男が女性に性的暴行を加えたとして逮捕・起訴されていたことが明らかになり、情報収集にあたっていた玉城知事が28日午後、あらためて報道各社の取材に応じた。

ー事件をどう受け止めるか。日米で合意した通報手続きが機能していない

▽玉城デニー知事 「(去年12月発生の)少女誘拐暴行事件が明るみに出た矢先、このような非人道的で自立な犯罪が再び発覚したということは、県民に強い不安を与えるだけではなく、女性の人権や尊厳もない場所にするものであり断じて許せるものではないと強い憤りを禁じ得ないというのが私の思いです」

「このような事件の再発防止および、日米で合意した情報手続きについても、それに基づいた情報提供の徹底について強く抗議をしていきたいと思いますし、事件事故防止のためのワーキングチームが開かれていないことも事実です。このワーキングチームも早急に開催するようにということもあわせて求めていきたい」

ー知事が上京するなど、踏み込んだ対応は?

▽玉城デニー知事 「ことが大きい。必要性は高まったと思います。こういう状況がある意味で “野放し” にされているということは、もう遺憾の意を超えている。怒りだと受け止めていただかなくてはならないと思います。早急に対応策について、ぜひ取り組んでいきたいということを強く要請します」

ー2件の事件はどれも報道から覚知。報告がなかったことをどう思うか

▽玉城デニー知事 「沖縄防衛局、外務省、今回は県警も含めて、情報を共有するためのシステムをもう1度確認して、ないところには作るべきそういうその措置を講じていけるように話を進めていきたい」

ー1件目が県に伝わっていれば2件目は起きなかったかもしれない点については

▽玉城デニー知事 「米軍の中でどのぐらい綱紀粛正のための隊員教育が行われているのかにもかかっていると思う。ただ情報が先にあれば、米側・国に他対してしっかり申し入れをして、そういうような被害が発生することがないようにという注意も、我々としてできたと思う」

ー相次ぐ事件は基地が集中するがゆえか、知事の問題意識は? ▽玉城デニー知事 「特に半年ごとに訓練のために展開する兵士は若い兵士が多い。独身の若い兵士が多いということで、彼らに対する教育がどの程度行き届いているのか、非常にいろいろな問題を改めて浮き彫りにしていると、我々は強くそのように思っています。「取り組みをやっている」ということではなくて、本当に事件や事故を発生しない、させない。そのためにこういう教育を、どのくらい時間をかけて行っていく、という具体的な説明を県民に示していただきたい」

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