デロリアン『DMC-12』をEVに、コンバージョンキット登場…0-96km/h加速5秒以下で航続240km以上

英国のElectrogenicは6月26日、デロリアンDMC-12』(DeLorean DMC-12)をEV化する「ドロップインキット」を発表した。このキットを使用すれば、スポーツカーの性能と、240km以上の航続、CCS急速充電を可能にするという。

トヨタ『セリカGT-FOUR』再来プロジェクト進行中!! 『GR 86』に『GRカローラ』のパワートレイン移植...SEMA 2024で発表へ

Electrogenicは、EVコンバージョンで知られており、今回のDMC-12も例外ではない。新しいEVコンバージョンキットにより、DMC-12は持続可能なスポーツカーとしての役割を果たすことができるようになったという。電動化されたDMC-12は排ガスを一切出さず、低炭素時代に対応した未来志向の車、と自負する。

Electrogenicのエンジニアは、既存の車両構造に適合する電動パワートレインを設計した。CADモデリングとパッケージングを使用して、利用可能なスペースを最大限に活用している。

このコンバージョンは、インストールが簡単であるように設計されている。43kWhのバッテリーは、フロントのトランクと、リアのモーター上に取り付けられた。バッテリーは160kWのパワーと310Nmのトルクをシングルスピードのギアボックスとトランスアクスルに供給し、3200Nmを後輪に伝える。MTとATのDMC-12に適用できる。

新しいパワートレインにより、DMC-12はクルーザーからスポーツカーへと変貌を遂げた。0~96km/hの加速時間は半減し、オリジナルの130hpのV6エンジン搭載車が10秒以上かかったのに対し、EVバージョンは5秒以下で駆け抜ける。回生ブレーキも調整可能で、オーナーの好みに応じて性能を制御できる。

さらに、Electrogenicのエンジニアは、エコモードからスポーツ設定まで、さまざまなシーンに対応するドライブプロファイルを選択可能にした。DMC-12キットには、ローンチコントロールも搭載されている。

このコンバージョンにより、実走行で240km以上の航続と1時間でのCCS急速充電が可能となる。また、V2L機能を備え、3kWの240V AC電力を供給できるため、ノートパソコンの充電や冷蔵庫への電源供給、さらには他の車の充電も可能にした。

最初の顧客向けのキットには、Apple Car Play、強化されたエアコン、バーチャルダッシュボードなどのカスタム機能が搭載されている。

© 株式会社イード