「土下座要求」「盗撮」なども ANA・JALが“カスハラ”へ共通方針策定と発表…悪質行為に対し厳正に対処する方針

ANAとJAL、日本の空をリードする2つの航空会社が6月28日、共同で会見を開いた。
その内容は、“カスハラ”について。

悪質行為にANA・JALがダッグ

6月28日に開いた共同会見で…

ANA CS推進部・宮下圭子部長:
ANAグループ、JALグループは、カスタマーハラスメントに対する方針を作成いたしました。

JAL CX推進部・上辻理香部長:
毅然(きぜん)と行動し、組織的に対応してまいります。

ANAとJALがタッグで、“カスハラ”に対する共通の方針を策定したことを発表した。

両者は“カスハラ”行為を9つに分類。
「暴言」などに加え、「過剰な要求」、さらに「業務スペースへの立ち入り」、「盗撮」なども該当するとして、厳正に対処する方針だ。

ANA CS推進部・宮下圭子部長:
ともに昨年度は約300件ほどのカスタマーハラスメント事案が確認されています。大切な従業員がそのような理由で職場を離れる・離脱していくことに、強い危機感を感じています。

土下座の要求など…苦しめられた

客室乗務員や地上職員らを苦しめる具体的な“カスハラ”とは、どういうことなのだろうか。

飛行機の乗客:
高い金出してるのに、なんで番号を教えないんだ。教えるまで席に戻らないぞ!

「イット!」が取材した大手航空会社の元客室乗務員は、電話番号をしつこく聞く客やシートベルトを着けようとしない客などにも苦しめられたと証言した。

さらに、機内の温度調整がうまくいかず、「土下座しろ!結婚してないのか?だからダメなんだよ!」というような暴言を受けたという。

さらに、機内食の配膳準備などを行う“ギャレー”と呼ばれる場所に居座り、「(客室乗務員を)見ていたい」このような言葉を漏らす客もいた。

カスハラ行為について、ANAとJALは、6月28日の会見の中で、増加傾向にあるとも言及。
両社は共同で方針を策定することで、航空業界全体でカスハラへの対策を進めていきたい考えだ。
(「イット!」6月28日放送より)

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