罰当たり?十字架の下でDJ 渋谷の“教会”みたいな“バー”に物議…弁護士「違法性はない」

東京・渋谷区にある「道玄坂教会」と書かれた建物が、SNS上で物議を醸している。
教会関係者からは、厳しい声が聞かれた。

店の前にシスター 十字架の下にはDJ

6月27日夜の東京・渋谷区。
壁に十字架がかけられた建物の前には…

シスターの格好をした女性が立ち、続々と中に人が入っていく。
入口には、「道玄坂教会」と書かれたこの建物。

今SNSで、「びっくりした。『道玄坂教会』はこの名前と見た目で教会ではないらしい」などと物議を醸している。

いったいこの建物は何なのか。

道玄坂境界の正体は、「BAR」だった。
中を見ると、十字架がかかった店内には、ヘッドフォンをしたDJの姿。

薄暗い店内には、教会を模した木のベンチが並び、店内の一番奥では、十字架の下で神父のいるはずの祭壇の場所にはDJが立ち、大音量の音楽に合わせて客が踊っていた。

フランスから来た家族は「道玄坂教会」を見ると、「教会に見える」、「カトリック教会だと思う」と話していたが、バーだと教えると、「本当?フランスでは教会の隣でバーを営業するのは禁止されているの。奇妙ね」と話してた。

スペインから来た観光客は、「へ〜、バーなんだ。すごくいいね、行ってみたいな。でも一部の信仰の深い人たちにとっては、不快に思うかもね」と話していた。

「そういう使い方はしてほしくない」

同じ渋谷にある教会の関係者からは、厳しい声も聞かれた。

聖ミカエル教会関係者:
“教会”という表示をしていて、教会じゃない活動をしているのが、虚偽の表示といえば、いえますよね。そういう使い方はしてほしくないという思いはあります。

公式SNSには、「教会がコンセプトのBARです ※本物の教会ではありません」と記載されている。

一定の節度は必要だが違法性ない

本物の教会のように見える建物で“BAR”を経営することについて、弁護士は、「一定の節度は必要」だとしたうえで、「違法性はない」としている。

橋本綜合法律事務所・溝上宏司弁護士:
一見、外見上教会のように見えるというのは確かだと思うが、それ自体直ちに何か違法性の問題が出てくることはない。

「イット!」は、この“BAR”の運営元を取材した。

業界に見えるとの指摘については、「本物の教会に見えるように作ってくれと施工業者に頼みました。さまざまなご意見は真摯(しんし)に受け止めていく」と回答。
「今後、お客さまに丁寧にご説明するように心がけていく」としている。
(「イット!」6月28日放送より)

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