鵜澤飛羽が200m2連覇も、パリ参加標準記録突破ならず「勝つことだけに集中」【陸上・日本選手権】

パリ五輪の代表選考会を兼ねた日本選手権が6月28日に新潟・デンカビッグスワンスタジアムで開催され、2日目の最終種目は男子200メートル決勝を行ない、前回王者の鵜澤飛羽が20秒43で大会2連覇を飾ったが、参加標準記録(20秒16)に0秒27届かず内定は掴めなかった。

ディフェンディング王者の鵜澤が6レーン、4大会連続のオリンピック出場を狙う飯塚翔太が8レーン、世界選手権ブダペスト大会の上山紘輝が9レーンに陣取り、三つ巴の争いとなった。

鵜澤は前半を抑えるような形でレースを運び、100m過ぎにはスピードを徐々に上げて加速。残り50m過ぎで先頭に立つと、そのままトップでフィニッシュした。
惜しくもパリ五輪の参加標準記録には届かなかったが、ゴール後はタイムを確認すると、両手でガッツポーズが飛び出した。鵜澤は「本当はパリの参加標準を狙いたかったが、勝つことだけに集中して今大会に挑んだ」と明かし、日本一を決める舞台での勝利に喜びを嚙みしめた。

今大会での内定は叶わなかったが、21歳の大学生は自分の走りに満足していた。

取材・文●湯川泰佑輝(THE DIGEST編集部)

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