前石川町長を追起訴 贈収賄事件、業者側2人も

保釈され、自宅に戻った塩田被告=28日午後10時15分ごろ、石川町

 石川町発注の公共工事を巡る官製談合事件で、秘密事項の設計金額を漏らした見返りに缶ビールなどの物品を受け取ったとして、地検郡山支部は28日、収賄の罪で、前石川町長の塩田金次郎容疑者(76)=同町形見字道橋=を追起訴した。また贈賄の罪で、同町の土木会社「志賀建設」元顧問の無職関根徳夫容疑者(69)=同町字境ノ内、元役員のコンサルタント業添田保雄容疑者(63)=平田村中倉字見上=を追起訴した。

 起訴状などによると、塩田被告は2019年6月27日~23年2月27日の間、町が発注した公共工事の入札で、設計金額を漏らした謝礼として、20年2月9日ごろ~23年3月31日ごろの間、9回にわたり、関根、添田両被告から塩田被告方など4カ所で缶ビールやお茶など計42万円相当の物品を受けた、としている。

 関根、添田両被告は共謀し、21年10月18日ごろ~23年3月31日ごろの間、6回にわたり計36万円相当の物品を塩田被告に供与した、としている。贈賄罪の公訴時効が3年のため、起訴内容は計36万円分となった。

 塩田被告を保釈

 収賄罪などで起訴された塩田被告は28日、保釈された。

 代理人弁護士によると、保釈保証金は600万円。同日午後9時過ぎに保釈されたという。同日午後10時15分ごろには、石川町の自宅に到着。取材には応じず、紙袋などを手に持ち、足早に自宅に入っていった。

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